【夏休み明けは要注意!子どものSOS】集団生活の再開にストレスかかる時期…2024年の小中高校生の自殺は過去最多529人に_孤立化が進んだ子どもの『行動の変化』にサインが“まずは共感を”〈北海道〉
「笑顔の2学期にしたい」(小学3年生の児童)
札幌市内の小中学校では8月25日から2学期がスタート。子どもたちの元気な姿が見られました。
一方で2学期が始まることを、夏休み中の子どもたちはどう感じていたのでしょうか。
「(Q:学校楽しみですか?)まったく。テストあるんで」(中学2年生)
「(Q:学校楽しみですか?)楽しみ!」(小学2年生)
「(Q:学校楽しみですか?)やだ!」
「(Q:なぜ嫌?)暑すぎ!」(ともに小学5年生)
「行き始めると楽しくなる。初日だけが少し面倒くさい」(小学生の母)
再び始まる集団生活に何らかのハードルを感じるのは多くの人が経験しています。
そのまま日常生活に戻るのが大半ですが、中には深刻な事態に陥るケースもあります。
札幌市の子どもアシストセンターに寄せられた悩み相談件数は2024年度までの過去10年で7月が最も多く、8月・9月も高い水準となっています。
子どもの心理に詳しい北海道大学病院の斉藤卓弥特任教授は、地域や友人との接点が減っていることが背景にあると指摘します。
「(以前は)朝のラジオ体操って毎日あったが、いまは5回くらい少なくなっている。(地域の行事など)地域や大人との接点が減ってきて、孤立感を子どもたちが感じやすい期間ができてしまった」(北海道大学病院 子どものこころと発達センター 斉藤卓弥特任教授)
休み中のプール開放の減少や、一人でゲームをする環境が増えたこともあり、孤立化が進んでいると言います。最悪の場合、自ら命を絶ってしまうケースも。
小学生から高校生の子どもの自殺者数は2024年に529人と過去最多に。2020年以降、500人前後で高止まりが続いています。