熱中症の予防は“手のひら”から? 子どもたちの楽しい夏休み レジャーで気をつけたいポイント 海水浴中の事故にも要注意を 北海道
「手のひらに特殊な血管があるんですよね。AVAって言われる動静脈吻合っていうんですけども、体温調節のためにある血管のようなものなんですよね。これを冷やすということが、血流を冷やすことによってその冷えた血液が体の奥、深部に戻っていって、深部体温も下がっていきます」(藤永 副院長)
バケツや洗面台に10℃から15℃くらいの水をはり10分ほど手を入れるだけでも、効果があります。
「外に出かけるときとか、あるいはもう暑いところに出かけて、帰ってきてからでもいいですし、体を冷やす方法としてはすごく有用です」(藤永 副院長)
一方、先週、最高気温が33度を超えた石狩市。
夏を楽しもうとビーチは大勢の客でにぎわっていました。
「海の波が来たらジャンプしたり貝殻を探したりした。楽しかった」(子ども)
楽しいレジャーで気をつけたいのが水の事故です。
北海道では2023年、水難事故に遭ったのは66人で、このうち21人が死亡。
発生場所の7割以上が海で例年、海水浴中の事故も相次いでいます。
2017年8月には北海道小樽市銭函の海岸で、高校生3人が死亡。
2022年7月にも北海道南部の森町で高校生3人のうち1人が溺れ、命を落としました。
2つの事故に共通していたのは、監視や救護が整備された海水浴場から外れた「区域外の海岸」で発生した点です。
第一管区海上保安本部によりますと、過去5年、北海道の海で発生した水難事故のうち94%が海水浴場以外の海岸でした。
年代別では10代が34%を占めていました。
この状況に海の安全を守るライフセーバーは…
「海に来て解放感で楽しくなって自分で歯止めがきかない。遊泳区域外にいって流れに乗って戻れなくなる。1人がパニックを起こすと全員がパニックを起こす。なのでパニックを起こさないということが一番大事」(神威ライフセービングクラブ 菅原知一 代表)
ルールを守った上で、もしもの場合に備えるには何が重要なのでしょうか。
札幌の小学校では夏休み前、海の怖さを体験する授業が開かれました。
服を着たまま、水の流れの強さを体験。
「最初の波で身動きが取れなくてすごく怖かったです。想像を超えてました」(参加した児童)
沖に流されてしまった場合の対処法も。
体力を使わずに長時間泳ぐことができるという「イカ泳ぎ」。
おなかを上にして、あごを引き、手足でゆっくりと水をあおる泳ぎ方です。