<ススキノ首切断>『おじさんの頭持ってきた。カメラマンするでしょ? 私の作品見て』弁護側が明らかにした"いびつな家族関係と猟奇的犯行"「娘と一緒に暮らせなくなる日がすぐそこまで来ている」■裁判詳報■
■死体遺棄罪幇助の成否②
・仮に同罪が継続犯と解したとして…
瑠奈さんから頭部を自宅内に置き続けることの許可を求められたことはない
瑠奈さんに対して容認するような発言をしたこともない
・検察官の主張は、警察に届けなかったことをもって、不作為による保管行為の幇助と主張するもの
・倫理的な問題は別として、警察に届ける法的義務があるとするのは死体遺棄罪の解釈では不可能であり、罪刑法定主義に反する
■死体遺棄罪幇助の成否③
・浩子さんが瑠奈さんの本件保管行為をとがめなかった=容認したという主張?
→とがめたとしても瑠奈さんが自ら警察に出頭するとは考えられない
・警察に出頭するまでとがめ続けなければならない?
→罪刑法定主義に反する
・以上より、死体遺棄罪の性質の解釈論にかかわらず、死体遺棄罪の幇助は成立しない
■死体損壊罪幇助の成否
・修さんによる撮影行為は、本件損壊行為を物理的にも心理的にも容易促進するものではない→因果性を欠く
・浩子さんの依頼した行為も、瑠奈さんによる本件損壊行為を促進するものではない→因果性を欠く
・浩子さんが、瑠奈さんによるビデオ撮影しながら被害男性の頭部を損壊する計画を容認した事実はない
・浩子さんの認識において、瑠奈さんが頭部に対して何らかのことをする可能性があることを排除していなかった点をもって「容認」した?
→容認は不作為による幇助であり、成立しないのは死体遺棄罪と同様
■結論
検察官の事実主張を前提としたとしても、浩子さんにはいかなる犯罪も成立せず、無罪