「OSO18」「アーバンベア」相次いだ“クマ被害” 人里での目撃数増加はドングリなど「エサ不足」が原因…深刻化するクマ脅威に“オープンデータ”で対策も
「相当数いると思っていい。10~20年同じ傾向で、やっぱり札幌市の中で南区とか西野の方、出やすいところは決まってる」(坪田教授)
では「アーバンベア」は今後、どうなっていくのでしょうか。
「人里に近いところに生活しているクマの数が急に減るとか人を怖がらないクマがいなくなるとか、そういうことはありません。少なくとも(クマが人里に出る)そういう状況は変わらない」(坪田教授)
深刻化するクマの脅威にどう備えれば良いのか。
新たな試みも始まっています。
これはヒグマの出没リスクが高い場所と、出没経路を示した「マップ」。
市町村ごとにこのマップを作成し、市街地での人身被害や農業被害を防ぐのが狙いです。
「緑色に塗っているところがヒグマの生息地としての森林。そこから市街地に向けて森林がつながっているところをヒグマの生息地からの距離に応じて色分けています。対策を行うべき場所を明らかにするのが最終的な形になる。誰でも利用できるようなオープンデータで作っていく。興味がある市町村は試してみてヒグマ対策に生かしていただきたい」(北海道ヒグマ対策室 武田 忠義 主幹)
人の生活圏との境界があいまいとなり被害が相次ぐクマの問題。
これ以上の被害を食い止めるため、待ったなしの対策が求められています。