【傍聴記録 前編】「絶対に許しません。死刑にならなかったら家に来い」遺族の怒り 女子大学生嘱託殺人 小野勇被告の初公判
▼弁護人:2022年9月上旬、ツイッターで被害者の「殺して」という投稿に「いいね」をすると、DMで「ありがとうございます」というメッセージが来た。9月27日、札幌駅前のカラオケ店で殺害に使うというナイフを見せると、被害者から「直接会って安心しました」「本当にありがとうございます」と言われ、10月3日、一緒に自宅に行った。
弁護人は小野被告の考え方に、女子大学生の"死にたい"という気持ちの強さが重なったと話し、精神疾患の影響もあったとして、次のように主張します。
▼弁護人:被害者の自殺を手助けすることを正当化しているわけではない。起訴内容に争いはないが、犯行当時、心神耗弱の状態だったため、執行猶予付きの判決が妥当。
■「絶対に許しません」遺族の思い
その後、検察は女子大学生の父親の思いを代読しました。
▼父親:10月3日朝、娘が「手稲で人と会う」と言って、ご飯も食べずに出ていきました。それが最後の姿でした。10月8日、警察から「若い女性の遺体が見つかった」と連絡が入り、仕事を切り上げ、妻と一緒に飛んでいきました。心臓がバクバクして、娘じゃないことを祈りました。
両親が警察署に到着します。
▼父親:警察に一枚の写真を見せられ、言葉を失いました。目の前が真っ暗になりました。夢であってほしい、嘘であってほしいと思いました。
10月10日、警察から身元が判明したと連絡が入り、自殺をしたのか思ったという両親ですが…
▼父親:小野勇という聞いたこともない53歳(当時)の男が殺したと聞きました。
驚きと同時に、今も残り続けているのは、憤りです。
▼父親:小野被告のことは絶対に許しません。死刑になってほしいです。目の前で見たらつかみかかってしまいます。死刑にならなかったら、家に来いと言いたいです。娘の仏壇の前で両手をついて謝らせたいです。
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