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【傍聴記録 後編】「僕は道具みたいなもの」「理由は聞いていない」法廷で笑みも…54歳男の言葉 女子大学生嘱託殺人初公判

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■「実名は知らない」

小野勇被告(SNSより)

小野勇被告(SNSより)

 札幌市東区で2022年10月、自宅アパートで小樽市の当時22歳の女子大学生に頼まれ、首を両腕で絞めて殺害し、遺体の左わきの部分を刃物で切り裂いたとして、嘱託殺人と死体損壊などの罪で起訴された無職・小野勇被告(54)。

 8月31日、札幌地方裁判所で開かれた初公判では、被告人質問が行われ、小野被告が事件について話しました。

法廷内の様子

法廷内の様子

 ▼弁護人:被害者の実名は知っているか?
 小野被告:実名は知らない

 ▼弁護人:被害者とはどんな会話をした?
 小野被告:殺していいか確認をしたら「死ねるんだったら誰に殺されてもいい。ワクワクする」と言っていた。


 ▼弁護人:小野被告から被害者にお願いしたことは?
 小野被告:携帯電話の電話を切ること、DMでのやりとりの消去。遺体の解体費用に5万円がいると言ったら「わかりました」と答えた。

■笑みを浮かべながら答える男 法廷に漂う異様な空気

小野勇被告(SNSより)

小野勇被告(SNSより)

 ▼弁護人:初めて会ったのはいつか?
 小野被告:(2022年)9月27日です

 ▼弁護人:どちらが提案した?
 小野被告:被害者の方から。その日の午後1時ごろに、札幌駅の菓子店で待ち合わせて入ろうとしたが混んでいたのでカラオケに行った。そこで本気で殺害を実行していいか、気持ちが変わっていないかを確認したら、被害者が「変わっていない」と答えた。持参したナイフを見せたら嬉しそうな顔をしていた、キラキラ目を輝かせて嬉しそうにしていた。

 小野被告は笑みをこぼしながらこう続けます。

 ▼小野被告:被害者は「実感が沸いてわくわくしてきた。やっと肩の荷が降りた」と言っていた。

■事件の日 被害者との会話

弁護側

弁護側

 2人はSNSのDM上で日程を調整し、2022年10月3日に会うことになりました。

 ▼弁護人:会ったときの被害者の様子は?
 小野被告:自然だった 「約束通り軽装で来たんだね」と言ったら、被害者は笑いながら「財布捨ててきた」と言っていた

 その後、札幌市東区のカレー店で食事をした2人は

 ▼弁護人:カレー店に行ったあとは?
 小野被告:スーパーに行った。被害者は「最後の晩餐になるから、お酒を飲んで楽しく過ごしたい」と言っていた

 その後、2人はアパートでテレビや動画共有サイトなどを見たと言います。女子大学生は大量の睡眠薬などを服用し、意識が朦朧となったため、小野被告がベッドに案内したと言います。

 ▼弁護人:その時の会話は?
 小野被告:被害者に「何か言うことある?」と聞いたら「やっと肩の荷が下りた」と言った。何回か様子を見たが、殺害を実行せずテレビを見たりしていた。