ヘアカット中に水遊び…でも大丈夫!発達障がいのある子の散髪受け入れる理容室 「切れた」の自信で社会とつながる"第一歩"に 親の気持ちも軽く〈札幌市〉
 専門家は、発達に偏りがある子どもの中には、散髪に関わるさまざまなことを苦痛に感じる場合があるといいます。
 「感覚の過敏を持っているお子さんについては、首にケープを巻かれて気になるとか、私たちにとってはザラザラするなっていう感覚でも、痛さとして感じてしまうお子さんも中にはいる」
「自閉スペクトラム症をお持ちのお子さんは、新規場面を非常に怖がることかありますね」(いずれも北海道文教大学 木谷岐子教授)
 中川さんのお店に、この日新しい子どもが来ます。
 「はじめてくる7歳の男の子としか聞いていないんだけど、来てみて会ってみてという感じ」(ヘアーサロン中川 中川さん)
 小学1年生の阿部楓也くん。
 軽度の知的障害とADHDなどがあり、髪を切るのが苦手です。
 最後に切ったのは半年前です。
 「1回だけ普通のところで切ったことあるんだけど。そのときはパパに抱っこであやしながら」(楓也くんの母・阿部瑞希さん)
 はじめての利用者には特性や苦手なことなどを記入してもらいます。
 さらに、しっかり向き合うために1時間お店を貸し切りにします。
 長くなった髪にはさみが入ります。
 「すごいじゃん」(中川さん)
 中川さん、目いっぱい楓也くんを褒めます。
 続いて初めてのバリカンにも挑戦です。
 音に驚くことがないよう、少しずつ慣れてもらいます。
 「音楽みたいに聞こえる」(楓也くん)
 「こんなにできるなんて聞いてないよ」(楓也くんの母)
 「この長さは4年ぶりくらいだよね」 「立派になったね、すっきりしたね」(いずれも楓也くんの父・阿部淳一さん)
 この日来たのは清水瑛斗くん、4歳。
 自閉スペクトラム症などがあります。
 半年前から通っていて、今ではカットもひとりでできます。
 
 この日は首に巻くクロスに初めて挑戦です。
 「できたー」「すごいじゃん」(中川さん)
 でも、途中から弟につられて泣いてしまいます。
 
 それでも頑張って最後までカットできました。
 
 「今日はここまで頑張ろうとか、目標も本人に伝えながら」(瑛斗くんの母・清水百香さん)
 瑛斗くん、最後まで頑張りました。



















