【日本遺産・北海道小樽市】市民の思いがいまに息づく…異国情緒があふれる景色と一時は役割を終えた運河をめぐるストーリーとは?かつて「北海道の心臓」と呼ばれ栄えたマチでグルメや絶景を満喫
北海道札幌市から車で1時間ほどで行ける小樽市。
マチの歴史をたどりながらグルメや絶景を満喫できる旅をご紹介します。
一緒に旅をするのは、その魅力を知り尽くす三浦正嗣さん。
「そもそも日本遺産って何ですか?」(糸口真子アナウンサー)
「地域にある有形・無形の文化財。それらを一つのストーリーとしてパッケージ化したもの。観光のシンボルとなっている小樽運河、周辺の倉庫群。これらが、かつて消滅の危機に瀕した歴史があった事実はご存知でしょうか」(小樽市日本遺産地域プロデューサー 三浦正嗣さん)
「知らないです」(糸口アナウンサー)
「きょうは知られざる歴史について、小樽の街を歩きながら紹介していきたいと思います」(三浦さん)
日本遺産に認定された背景をひもとく旅に出かけます。
最初に案内されたのは、小樽運河から歩いて5分ほどのエリアです。
「一見すると普通の道じゃないですか。ここにどういった歴史があるんですか」(糸口アナウンサー)
「ここも日本遺産の構成文化財の一つである色内銀行街と呼ばれるエリアなんです。当時の小樽がどれだけ栄えていたか分かる場所なんです」(三浦さん)
明治以降、石炭が輸送されるようになった小樽港。
北海道の物流拠点として1923年には小樽運河が完成、商社や銀行も次々と進出し「北海道の心臓」と呼ばれるほど栄えました。
「ここから見えるだけでも旧三菱銀行・小樽支店、旧第一銀行・小樽支店、あちらには旧北海道拓殖銀行・小樽支店。最盛期には25もの銀行が活躍する経済の街になっていたんです」(三浦さん)
色内銀行街の中、訪ねたのは日本銀行旧小樽支店です。
「お~、天井高い!歴史があるっていうのが分かりますね」(糸口アナウンサー)
「建築費用もですね、なんと、日本銀行の東京の本店、大阪支店についで3番目の多額な建築費用をかけられて建てられたのが、小樽支店だったんです」(三浦さん)