“北海道と世界をつなぎたい”海外企業の道内進出をサポート 「North Greenation 」三浦世子さん #BOSSTALK
海外ではイノベーションで新規事業が相次ぐ 道内にも広げるため、独立
――独立のきっかけは?
「新規事業が次々と立ち上がるイノベーションを海外で目の当たりにし、北海道、札幌でも広げたいと思っていました。その時期に北海道コカ・コーラが副業の制度を導入しました。そこで、副業として、スタートアップ・エコシステムの構築を目指す『スタートアップ北海道』のイベント『北海道イノベーションウィーク』のコアメンバーとして運営に携わりました。海外に行くことが増え、副業として取り組むのが難しくなり、2024年3月に独立しました」
――今、どんなことに力を入れて取り組まれていますか。
「日本、北海道、札幌で事業を展開したい海外の企業さんの進出のサポートです。法人設立のサポート、ビザ取得のサポート。北海道内で事業を展開する基盤づくりのため、銀行口座の開設、取引先との橋渡しなど、事業開発のお手伝いもします」
――仕事はどう進めるのですか。
「海外で誘致イベントを開き、出合った企業を北海道イノベーションウィークのイベントに呼び、ビジネスマッチングを展開していく。サイトに問い合わせが寄せられ、そこからお話を進めることもあります」
「何を伝えたいか」に絞れば完璧な英語は不要 言葉の壁を乗り超えて
――道内に興味を示すのはどういったジャンルの企業ですか。
「IT、半導体、バイオテクノロジー、フード、アグリが多いです」
――海外企業は確実に関心を持っているのですね。
「ただ、ヨーロッパでは『北海道って何』『札幌ってどこ』という知名度の低さです。PRして(道内進出を検討する)企業を探します。マレーシア、シンガポールなど、近いアジアの国でも日本にはなかなか進出しないのが現状。言語の壁が高いからです。日本人は英語を話さないと言われますが、私は『話せるのに話さない』と思います。 間違う恐怖心が大きい。いろいろな国に行くと、完璧な英語を話す方って本当に少ない。何を伝えたいかに100%フォーカスし、英語で話すこと(が重要)ですね。そうした会話や対話するステージをみなさんたくさん作りたいと考えています」
――今、どういうことに力を入れていますか。
「2024年10月に札幌市さんが設立した札幌海外企業受入ワンストップ窓口『ステップ』の(運営業務を受託し)窓口の統括責任者をさせていただいています。仕事内容はノースグリーンネーションとほぼ同じです。北海道でのビジネスチャンスが広がるよう、(取引拡大に向けて)ビジネス開発のお手伝いがメーン業務です」
魅力的な事業が活発な北欧が目標 「北の大地」で事業推進
――北海道で仕事をされている思いや、この先については?
「社名の『ノースグリーンネーション』は北の緑の国という 意味を込めました。例えばデンマークなど北欧の国々もグリーンネーションと呼ばれることがある。(北海道は)良い事業をたくさん作っている(北欧の)国々とほぼ同じ人口サイズです。そんな国を目指しながら、北海道のためにやっていきたいと考えております。