【中1女子生徒自殺】“壮絶ないじめ”明らかに―黒塗りで隠された報告書再公表 「ねぇねぇ、首つって死んで」 札幌市教委が計8人処分『慎重になりすぎた』
なぜいじめが見過ごされたのでしょうか。
「奴隷扱いされた…」壮絶ないじめの事実が明らかになりました。
3年前、札幌市の当時中学1年生の女子生徒がいじめを苦に自殺した問題をめぐり、市教委が黒塗り部分を修正した調査報告書を公表しました。
「ねぇねぇ、なんで息してるの?」
「ねぇねぇ、首つって死んで」
これは当時、中学1年生の女子生徒に送られたというSNSのメッセージです。
市教委は2月14日、黒塗りの大半を外した報告書を改めて公表。
隠されていた壮絶ないじめの実態が明らかになりました。
同学年の生徒から髪の毛を引っ張られたり奴隷扱いされたとの訴え…。
小学生のときも複数の男子に絵具で服を汚されたことも。
さらに遺書には、相手生徒を名指して「いじめて気持ちよかったでしょう」などと書かれていました。
学校の対応については、遺品となったノートに教師へ怒りが残されていました。
「なぜ、助けてくれもしない人が自殺を止めようとする?権利なんてねぇんだよ」(女子生徒がノートに綴った言葉)
これは女子生徒が一度、自殺を試みて学校の屋上に上がったことを、教師から叱責されたあとに書かれました。
このときのことを学校側は「卒業式前のうわついたいたずら」と捉えていたことが分かりました。
市教委は黒塗りにした理由について、個人情報を保護するためだったとしながらも反省を口にしました。
「(黒塗りは)非常に慎重になりすぎた。いじめの再発防止とかの視点が抜けていた点は反省している」(札幌市教育委員会 檜田英樹教育長)
市教委は、今回のいじめについて組織的な対応を怠ったなどとして、当時の校長や担任ら計8人を懲戒などの処分としました。
大切な娘のSOSが無視され続けた事実。
両親は2月14日、コメントを発表し黒塗りが外されたことに一定の評価をしつつ、いじめの再発防止を訴えました。