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車メディア編集長に聞く「札幌タイヤ脱輪事故」の問題点…知らないと違法改造に 加害者となる可能性も…冬タイヤ交換時期は脱輪が急増 しっかり点検を!

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オーバーフェンダーが大きく出っ張っている

オーバーフェンダーが大きく出っ張っている

 札幌市西区で11月14日、軽乗用車から外れたタイヤが女の子に直撃し重体となっている事故。

 事故の約15分前に、この軽乗用車が住宅の敷地内を不審に回り続け、運転手がタイヤ周りを確認する姿が捉えられていました。

 車専門メディア「ベストカーWeb」の編集長に、なぜこの軽乗用車が旋回していたのか聞きました。

合法?違法?ベストカー編集長の見解

脱輪したタイヤが女の子を直撃する痛ましい事故が…

脱輪したタイヤが女の子を直撃する痛ましい事故が…

 車専門メディア「ベストカーWeb」の塩川雅人編集長によりますと、映像を見る限り、事故を起こした軽乗用車ジムニーは”車検が通らない改造”を施している可能性が高いと言います。

 タイヤの上部に出っ張って取り付けられている囲いのようなもの=オーバーフェンダーという後付けパーツが取り付けられています。

 軽乗用車であるジムニーにこれだけの幅のものがついていると、軽の規格からは逸脱するため違法改造となり、このままでは車検は通りません。

アウトドアやレジャー目的で人気「車高あげる人が多い」

雪道に強いジムニーは北海道でも

雪道に強いジムニーは北海道でも"大人気"(資料イメージ)

 「ベストカーWeb」の塩川編集長は、同じ車種を2台も所有するという大のジムニーファン。

 ジムニーは極めて機動性に富んだ車で、維持費も安く、最近ではアウトドアやレジャー目的で楽しむ人が多いということです。

 林道など不整地を走る際に車体を地面にこすってしまうのを避けるため、車高をあげる改造をする人も多いそうです。



改造で"共振やハンドルがグラつく"現象

過度な改造で 事故やトラブルを誘発するリスクも

過度な改造で 事故やトラブルを誘発するリスクも

 ただ改造を突き進めていくと、走行時に車が共振したり、ハンドルがグラつくような現象が起きやすくなるとのこと。

 今回、事故直前にグルグル周回していたことについては、『またハンドルがぐらぐらする音かな?』とか『ガタガタする共振の音かな?』程度の認識で車を降りてチェックしたのではないかとみています。

 実際には、タイヤの取り付け部分のナットが緩んでいたとか、まったく別の原因があった可能性が高く、異変を感じた時点で止まっていれば、事故を未然に防ぐことができたかもしれません。

明らかな"違法改造"

「ワイドトレッドスペーサー」が取り付けられていた

「ワイドトレッドスペーサー」が取り付けられていた

 これまでのところ、違法改造と事故との因果関係は分かっていませんが、改造はどのように行われていたのでしょうか。

 事故後の映像を見ると、タイヤを外に張り出させるための「ワイドトレッドスペーサー」が取り付けられていたことがわかります。

 普通乗用車の場合は「スペーサー」でタイヤを張り出してもタイヤを覆うオーバーフェンダーを装着していれば違法にはなりません。

 しかしジムニーは軽乗用車のため、このようにタイヤが大きく張り出したスタイルだと軽の規格から逸脱してしまいます。このまま公道を走ると道路運送車両法に違反し、不正改造となってしまうのです。



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