ヒグマは津軽海峡を泳いで渡れるのか? 過去には離島まで20キロ近く泳ぎ切った例も…"驚異の身体能力"で本州上陸の可能性は
ツキノワグマとの交配の可能性は?
ところで、利尻島に渡ったクマはいずれも繁殖のため、メスを求めていた単独のオスグマでした。
この点について、視聴者からはこんな疑問も寄せられました。
Q ヒグマがつがいで渡ることは無理だが、オス1頭だけが偶然にも本州にたどりつき、現地のツキノワグマと交配する可能性はないのか?
この点についても、ヒグマの生態に詳しい坪田教授は繁殖は難しいと話します。
ヒグマとツキノワグマは種レベルで違うので繁殖の可能性は極めて低く、これまで交配できたという報告もないということです。
また、北海道野生動物研究所所長の門﨑さんは、たとえ複数のヒグマが渡り切り、繁殖できたとしても「もはや本州は気候が暖かすぎるためヒグマには合わない」と指摘します。
地球温暖化などの影響のせいか、夏には災害級の猛暑が続く本州はヒグマの生息には向いていないのかもしれません。
本州に突如現れるヒグマ…物理的にも、気候的にも厳しいことから、今のところ杞憂に終わりそうです。