ウシ66頭襲った「忍者グマ」OSO18 ついに仕留められる…7月末にハンターが駆除したクマがDNA鑑定で"オソ"と判明
北海道東部の標茶町や厚岸町で2019年からウシ66頭を襲い、酪農家を恐怖に陥れてきたヒグマ「OSO18」がついに駆除されました。
関係者によりますと7月30日、北海道東部の釧路町で、ハンターがヒグマ1頭を駆除しました。
北海道庁がヒグマの体毛をDNA鑑定したところ「OSO18」と特定されました。
ハンターは、ヒグマを「OSO18」だと気づかずに駆除したとみられます。
66頭のウシを襲いながらも、4年間、捕まってこなかった「OSO18」
最初の被害は2019年7月に北海道標茶町下オソツベツで発生し、足跡の幅が約18センチだったことから「OSO18」とコードネームで呼ばれるようになりました。
その後、毎年夏から秋にかけて、標茶町や厚岸町の牧場で、放牧中のウシを襲い、32頭が死に、畜産被害は2000万円を超えます。
地元の猟友会などでは、何度も「OSO18」を駆除しようと試みてきました。獲物に執着するクマの習性を基に、死んだ牛の周辺でハンターが警戒に当たりましたが、「OSO18」がハンターの前に姿を見せることはありませんでした。
猟友会標茶支部のハンターは「普通のクマであれば、獲物に執着し、居着くはずだが、オソぱすぐにいなくなる。人の気配に敏感で、箱わなやくくりわなにもかからない」と「OSO18」の警戒心の強さを指摘します。
町などは、被害現場の付近に監視カメラを設置。複数回「OSO18」の撮影に成功し、以下の特徴が分かっていました。
・体長:約2メートル(鼻先からお尻まで)
・体高:約1メートル(地面から背中の高さまで)
・性別:オス
・前足幅:16~17センチメートル
・行動圏:厚岸町、標茶町
・全身が黒い毛で覆われていて、臀部に傷跡
北海道庁からオソの追跡・捕獲を託された「OSO18特別対策班」によりますと、これらの外見的特徴などは“一般的なクマ”と変わらないといいます。そのため、これまで目撃されていても「OSO18」だと気づかなかった可能性があるということです。