100年企業へつなぐバトン…お米とともに歩む地域密着の経営 「アサヅマ」朝妻史江さん
農家さんが続けられる適正価格を
――お米の価格が上がる中で、難しさを感じることは何ですか
「現場にいても、私たちにもわからないことがあります。団体などで情報を共有しても、みんながわからないという状況です。できるだけ安く提供したい気持ちはありますが、農家さんにとっては、高くなければ今後続けていけません。そのバランスをどう取るのかは、本当に難しいです」
――農家さんの作業を体験して、感じ方も変わったのですね
「よく、一粒一粒が大切だと言われますが、玄米を仕入れて精米し、白米にして販売する前の作業については、私も知りませんでした。社長になってから農家さんにお願いして体験させてもらうと、本当に大変な作業でした。高齢の方たちと一緒に作業をして、これだけ大変なのに、こんなに安いのはおかしいのではないかと思いました」
――消費者には、どのように受け止めてもらいたいですか
「お米とはこういうもの、このくらいが適正な価格なのだと理解してもらえるとうれしいです。安かった時期は、ご飯一膳が20円少しでした。今は65円少しですが、パンやコンビニのおにぎりと比べると、決して高すぎるものではありません。適正な価格なのだと思ってもらえるとうれしいです」
食材を生かし、100年企業の先へ
――現在、力を入れている商品について教えてください
「ご飯のお供になるプライベートブランド商品を作っています。第1弾はおかずみそ、第2弾は帆立の甘露煮、第3弾はニシンのアヒージョです。廃棄される予定だったホタテや、数の子以外の身の部分が廃棄されているニシンを、ご飯のお供として生かしました」
――これからの会社について、どのように考えていますか
「当社は現在、創業98年です。100年はゴールではなく通過点なので、そこからさらに100年続く会社にしていかなければならないと思っています。米屋ではありますが、宅配にこだわっていることには意味があります。お客様を待つのではなく、私たちから会いに行けることが強みです。その強みを生かし、高齢の方の生活をサポートできる会社になりたいと思っています」
――白いご飯に一番合うお供は何ですか
「母の唐揚げです。母は亡くなってしまいましたが、母の唐揚げとご飯が世界で一番合うと思っています」
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