「障害を負っているから人権保障がないというのは本末転倒」ろう学校で“日本手話”による授業受けられず「教育受ける権利の侵害」訴えるも控訴棄却…最高裁へ上告〈北海道札幌市〉
ろう学校に通っていた児童が「日本手話」で授業を受けられず、教育を受ける権利を侵害されたとして北海道に損害賠償を求めた裁判。
原告側は控訴を棄却した札幌高裁の判決を不服として、9月24日に上告したことを明らかにしました。
上告したのは、北海道札幌ろう学校に通う小学6年生の男子児童と、以前通っていた中学3年の女子生徒の2人です。
訴状などによりますと、2人は日本手話で学べるクラスに在籍していましたが、途中から日本手話が十分に使えない教師が担任となり、日本手話で授業を受けることができなかったとしています。
これにより十分なコミュニケーションも取れず精神的苦痛を受けたことから、憲法で保障されている教育を受ける権利が侵害されたとして、北海道に合わせて1100万円の損害賠償を求めていました。
9月11日の札幌高裁の判決で斉藤清文裁判長は「日本手話による授業を受ける権利が憲法上及び法令上具体的に定められているとはいえない」として一審の判決を支持し、控訴を棄却しました。
この判決を受け、弁護人が24日午前、最高裁へ上告しました。
弁護人は「障害を負っているから人権保障がないというのは本末転倒な判断」とコメントしています。
















