【参院選の争点】コメ高騰に有権者の審判は…備蓄米放出に評価「スピード感が早い」 “減反”から“増産”に生産現場からは疑問の声も「今さら田植えはできない」 価格安定に政治が果たす役割とは
増産の方針が示された時には田植えは終わっていました。
川添さんは既に水田を4ヘクタール拡張していますが、その費用も大きな負担です。
「平らに大きくするだけで約550万円。水はけをよくする工事をすると倍以上かかるので1000万円以上はかかる。そういうものを合わせると自己負担ではかなり厳しくなる」(川添さん)
増産のための設備投資が経営を圧迫します。
さらに…。
「懸念しているのは、輸入米が一気に入ってくるのではないか。米価が今は高いが今後暴落する可能性もあるので、生産量と流通量をある程度政府が把握してコントロールすることが大事」(川添さん)
釧路市の米穀店「こめしん」です。
こちらではコメの鮮度を重視することから、備蓄米の販売は行いませんでした。
しかし、備蓄米の放出には理解を示しています。
「価格が去年の倍というのは異常値ですから、備蓄米放出のスピード感はかなり早く非常にいいことだった」(こめしん 徳山淳一会長)
一方で、急な増産は間に合わないのではと懸念しています。
「国がすぐに増産といっても種もみがなくて、作りたくても作れない農家もある。1~2年かかり、来年には間に合わないのでは」(徳山さん)
減反から増産への歴史的転換点。
コメ価格の安定に果たす政治の役割が問われています。