鉄板エンターテインメントで人々に笑顔とだんらんを 「風月」二神ひかりさん #BOSSTALK
従業員が自ら考え、それぞれの得意分野を生かせる職場に
――会社が変わった実感はありますか。
「父、二神敏郎の存在は非常に社内で大きく、『私はこう思います』『こうやりたいです』って言える社風ではなかったのが、変わってきた。従業員が自ら考えて、やってみるところが少しずつ根付いてきたと思います」
――みなさんが活躍できるよう、(重要な仕事を)預けるところもありますか。
「私には父のようにカリスマ性がなく、みんなにも父と同じことはできないと言っています。従業員がそれぞれの得意分野を生かせる態勢になってきて、みんなが私を助けてくれる感覚が非常にあります」
お好み焼きは“囲炉裏料理” 外国人にも親しまれ、米国進出計画も
――お好み焼きの可能性をどういうふうに考えていますか。
「お好み焼きは無限の可能性を秘めていると思います。お好み焼きは大体、丸く焼きますね。丸く焼いているから、けんかしないですね。丸は家族の輪。日本には昔、囲炉裏を囲んでお食事をする風習がありました。鉄板焼きは唯一、その文化を承継しており、無限の可能性があると思います。第二の食卓と呼んでも良く、日本人だけではなく、海外の方々にも絶対にうけると確信しています」
――お好み焼きはコテコテの日本の食文化という固定観念は捨てた方がいいですね。
「世界のお好み焼きです。寿司、ラーメンの次か、次の次ですね」
――今だから感じるお父さまから受けた影響はありますか。
「父は本当に悔いのない人生を送ったと思いますが、唯一、やり残したことがあるとすれば、ニューヨークへの出店です。私が思いつきで『ニューヨークにお店を出したい』と父に言ったら『できるわけないやろ』と言われ、その話はそれで終わりました。一年ほどたって、取引先と話をしているとき、父が『ニューヨークに店を出したい』って言いだし、私は(計画を)取られた思いがしました。ニューヨークで開かれた(日本食を発信するイベント)「コナモン(粉もん)フェスティバル」に出店し、ニューヨーカーに食べてもらう機会をいただきました」
――反応どうでしたか。
「いけるって思いました」
――ニューヨークへの出店の可能性は?
「本気で進めていて、物件を何回も見に行って、あとは契約だけのタイミングで新型コロナウイルスがまん延し、中断せざるを得なくなりましたが、私はニューヨークに店を出したい。私の代でそこまでは持っていきたいですね」