「命は弁償できない!」動物飼う小学校激減する中“レンタル”…モルモット「くろちゃん」が2年2組にやってきた―旭山動物園の9週間プログラム<北海道>
■小学校での生き物飼育が激減!?背景には鳥インフルエンザ
昭和から平成の中頃まで小学校や幼稚園の多くにはウサギなど小動物の飼育小屋がありました。
それがいま、ほとんど見られなくなりました。
全国学校飼育動物研究会の鳩貝太郎会長は…。
「全国の8割前後の学校でウサギやニワトリが飼育されていたというデータがあります。2004年に『鳥インフルエンザ』が大発生してから学校でニワトリを飼うのは控えようという事になったのが一番大きいです」(全国学校飼育動物研究会 鳩貝太郎会長)
日本で79年ぶりに発生した鳥インフルエンザ。
全国の学校で感染拡大の防止策が取られる中、学校での動物飼育に厳しい目が向けられるようになったのです。
文科省は「生活科」で小学校の低学年時に動物とふれあいさせる事を求めています。
しかし全国の動物園で教育を目的に小動物を学校に貸し出しているのは旭山動物園だけです。
「クラスに来てくれてみんなにたくさんの癒しをありがとうございました。くろちゃんのおかげで私は命の大切さを学べました。また会おうね!おもちゃを作ったりしたけどくろちゃんは楽しかったですか?動物園でも元気にしていてください」(小島礼華さん)
「たのしいじかんがあっという間にすぎて、はなれるのはさびしいけどまた動物園に会いに行くね。ぼくたちがつくったあそび場であそんでくれたり、たくさんの思い出をありがとう」(堀場周(あまね)くん)
お別れ会です。
くろちゃんや動物園の人たちへの手紙に続き、みんなで輪を作って座り、くろちゃんをなでてさよならします。
涙がこぼれるのを止めるのに精いっぱい。
感想文に「いっぱいくろちゃんをしあわせにしたいです」と書いた桜子さんです。
「これが最後のお別れだと思うと寂しいなあと思ったけどまた「こども牧場」で会えるから待っててねっていう気持ちでした」(針谷桜子さん)
「くろちゃんがいろいろな事を教えてくれたからうれしいなと思って泣きました」(粟根碧海(うみ)くん)
両手で目頭を押さえる碧海くん。
お別れ会のあいだ、涙が止まることはありませんでした。