週間番組表

MENU CLOSE
検索

【交際相手らによる集団暴行死】死刑か無期懲役か…カード奪い現金引き出し“強盗致死罪”に―エスカレートした集団心理で陶酔?「絶対的な支配感や万能感呼び起こしたかも」北海道江別市

事件・事故 社会 友だち追加

「男が絡むとちょっと…」「ケンカで勝ったら脱がせるやつ」

川村被告と八木原被告

川村被告と八木原被告

 悲惨な暴行を加え続けた女らはどんな人物なのか。八木原被告と川村被告を知る人は「2人に共通するのは男関係が絡むとちょっといろいろやばい」などと、これまでも恋愛をめぐるトラブルがあったと話す。


 また、川村被告の印象は「私の友達に『こんなことしたら許さないからね』と言っていた。友達思いではあるかもしれないが、それがかえって暴力的になってしまうのもあった」と振り返る。

 逮捕された一部の人を知る関係者は「ケンカで勝ったら相手の服を脱がせるやつだった」と証言している。

集団で暴行する際の心理とはー専門家が語る

 長谷さんと無関係だった少年を含む6人による思い付きのような行動はなぜ連鎖していったのか。若者の犯罪心理に詳しい東京未来大学の出口保行教授は「集団としての関係性が希薄な者たちが、その場の雰囲気に応じて事件を起こした」と推測する。


 「被害者は『1人』。一方で暴行を加える側は『集団』。被害者を絶対的に支配しているような感覚に陥る。それが万能感のような『自分が圧倒的に強いんだ』『何でもできるんだ』という気持ちを呼び起こしたか」とエスカレートした原因を語る。

死刑か無期懲役か…「強盗致死」で起訴・家裁送致

 傷害致死や強盗などの疑いで逮捕されていた6人の男女に12月6日、新たな動きがあった。札幌地検が八木原被告と川村被告を強盗致死などの罪で起訴したのだ。残る男ら4人も強盗致死などの非行内容で札幌家庭裁判所に身柄が送られた。


 傷害致死罪の法定刑は「3年以上20年以下の懲役」と定められているのに対し、強盗致死罪は「死刑または無期懲役」と規定されている。6人全員をより法定刑の重い強盗致死での起訴に踏み切った札幌地検。

 アディーレ法律事務所の正木裕美弁護士は「スマートフォンで撮影した動画で暴行の程度やどの時点で財物をとる意思が生まれたのかが客観的に分かるので、強盗に切り替えたのだろう」と検察側が考慮したと話す。

 八木原被告と川村被告は今後、裁判員裁判の対象となり、残る4人は今後、少年審判を経て刑事処分が相当と判断されれば、検察官送致(逆送)される見通しだ。
 
 未来ある若者がなぜ命を奪われなければいけなかったのか。交際相手の女や初対面の少年らはなぜ卑劣な暴行を加え、金品を奪い取ろうと考えたのか、明確な動機は今後、法廷で明らかにされることになる。


関連ニュース