新入生"9人→29人"に急増!過疎の町で閉校の危機を打開する『3つの秘策』…全国から生徒が集まる高校 最先端の「ドローン授業」にも熱視線 北海道福島町
この夏、福島町では北海道や北海道大学の研究者、IT関連企業が集まり最先端のドローン実験を行いました。
「録画開始!」
「はい!録画開始!」
ドローンをマチの大切な産業に活かす実験です。
白いブイに結ばれたロープの周りに付いている毛の様な物は福島町特産の養殖コンブ。その育成状況を空から確認するのです。
実験には福島商業でドローン操縦を学ぶ生徒も招かれました。
「(Q:ドローンの高度は?)11~12メートル?」
「正解は100メートルです」
「100メートルでもこんなに近くに見える」
「100メートルでもはっきり見える。時間帯によっては海がキラキラして見づらいので、もっと朝早く5~6時台に撮影したほうが良いかもしれない」
実験に見学者として参加した福島商業生。一部の実験では操縦資格を持つ2年生が実際に操縦を行い、1年生は障害物や風速を調べるなどサポートをしました。
そして今回の実験ではここ数年、北海道沿岸で問題になっている赤潮を特殊なカメラで撮影する試みも行われました。
「赤潮の原因、プランクトンの撮影をしている。例えば赤潮なら赤潮が撮影できる光の波長がある。特定の波長に反応するものだけを絞って撮影できるのマルチスペクトルカメラを使う」(北海道大学大学院工学院 滝沢 海斗さん)
さらに!
魚の住家となる「魚礁」などを置く場所を決めるのに便利な海底の3次元モデル作りを行いました。
またこの技術は土砂崩れなどの被害確認への利用も期待されています。
「ドローンはおもちゃじゃなくて立派な機械だと思った。農薬をまいたり物を運んだり、人の仕事をドローンでするように変わる」(北斗市出身の1年生 野崎紘平さん)
福島町は災害対策や養殖コンブの育成確認、環境対策にもドローンを活用していく方針。教育委員会がドローンを授業に取り入れたのは、卒業後も町に残って欲しいという願いのあらわれです。
「1人でも2人でも中には福島で安定して働きたいという子がいるかもしれない。座して死を待つよりも前向きに前のめりで行きたいというのが我々の考え」(福島町教委 小野寺則之 教育長)