普段はとれない“オオズワイガニ”が大量発生 直売所では1匹200円…深刻な漁業被害も 背景には赤潮で“タコ”激減か
函館頭足類科学研究所 桜井 泰憲 所長:「非常に珍しい現象。赤潮でミズダコが大量に死んでいる。タコが大きくなるのに3~4年かかる。赤潮が2年くらい前なので、捕食者であるタコが増えていない。戻るまで2~3年はかかる」
赤潮被害の傷が癒えない中で、降ってわいたようなオオズワイガニの大量発生。
地元漁協では、何とかピンチをチャンスに変えようと考えています。
えりも漁業協同組合 金子 武彦さん:「2021年の赤潮で漁業者は大変な思いをした。そこへ、今回オオズワイガニが大量発生。なんとかこのオオズワイガニを、新しい資源に結びつけていきたい」
オオズワイガニの大量発生が、深刻な漁業被害を及ぼしているケースも。
様似町の漁師 菊地 修二さん:「網を食いちぎって逃げようとするので、オオズワイガニがかかった網はボロボロになる。手間がかかるし、網は傷むし、なにもいいことがない」
同じく日高地方の様似町では、この時期カレイの刺し網漁が行われていますがオオズワイガニが大量発生。
網に絡まったり、かみ切ったりしてカレイが取れなくなっているというのです。
しかも、えりも町とは違い販売ルートを持ち合わせていないため、オオズワイガニの行き場がないといいます。