【元裁判官が解説】裁判員も目を背けるほど凄惨な暴行の"主犯格"川口侑斗被告(当時18)―焦点は被告の役割と情状面『主犯格だという判断になれば、共犯者と比べてより一層重い判決が出ることが十分予想される』
北海道江別市の公園で2024年、男子大学生が集団暴行を受け死亡した強盗致死事件。
7月13日、主犯格とされる川口侑斗被告(事件当時18歳)の初公判が開かれました。
元裁判官の内田健太弁護士が、量刑判断のポイントを解説します。
■焦点は「役割」と「情状面の主張」
今回の事件について内田弁護士は「裁判員も目を背けるぐらいの悪質な事件で、社会的注目も大きい。法的に見ても共犯者もたくさんいて役割もバラバラ。さらに成人と少年と特定少年が犯行グループにいるということで、法律上の判断もかなり難しい」と指摘。
そして裁判の焦点については「量刑が争点になってくる。具体的には、川口被告の役割がどれくらい重要で主導的だったのか。もう一つは情状面で何が語られるかが注目される」といいます。
今回の川口被告の裁判で、弁護側は「事実関係に争いはない」としており、「情状面で背景に何があるか知ってほしい」と主張。
情状面で量刑を争う弁護側の方針について、内田弁護士は「客観的な証拠の状況を見た時に、何をやったかというところを争うのはなかなか難しい。そうであれば起きたことは前提にして、ご本人がどういう受け止め方をしているのか、そういう情状面に絞って弁護活動をする方針を採用したのかなと思う」と分析します。
具体的に考えられる内容としては、「例えば、一定の行動特性があり事態の重大性を認識できなかったというようなものがあるとか、背景として虐待などを受けていて意思決定や価値判断が正常にできない状態にあったとか、一般論としてはそういったことが考えられる」と内田弁護士は話します。
■共犯者との量刑差
川口被告は今回の事件の“主犯格”とされていて、積極的に暴行に参加したと考えられています。
一方、事件のきっかけを作ったとされる川村葉音被告は6月に、無期懲役の求刑に対して懲役30年の判決を受けましたが、検察・弁護側双方が控訴しており、刑は確定していません。
こうした犯行への関与の違いは、判決にどう影響してくるのでしょうか。
内田弁護士は「基本的には共犯事件ということなので、共犯がやったことについては全員が全員で責任を負うことになっているが、やはり役割がどれだけ重要だったか。重い人には当然重い刑が科されるという序列がある」と説明。
その上で「本当に審理の結果、主犯格だったという判断になれば、その他の共犯者と比べてより一層重い判決が出ることが十分に予想される状況」と指摘しました。
また、川村被告の刑が確定していないことについては、「(すでに刑が確定していれば)懲役30年という判決を基準にすることもできたが、裁判所としては、正面から川口被告の役割とか特性などに照らして、どういう判決が適切かというところを一から見ていく必要がある」と分析します。



















