浜に打ち上がる昆布から宇宙へ!現役大学生が挑む資源循環の未来「e-Combu」 大砂百恵さん
昆布の価値を広げる事業展開
――現在、どのような事業を行っていますか。
「昆布は他の素材とコラボすることで、相手の旨味や良さを引き出す力があります。現在は砂川を拠点とするコスメティックブランドのSHIROと素材パートナーになり、昆布を提供してフェイスマスクやオールインセラムの商品化を実現しました。昆布のぬめり成分は保湿力に優れていて、とても素敵な商品です。漁師さんたちも驚いてくださり、フェイスマスクを10パックほど買って周りの方に配ってくれている姿を見て、私も本当に嬉しくなりました」
――食の分野ではどのような取り組みをしていますか
「6月からは昆布を食べさせたニワトリを育てる事業を始めました。昆布の美味しい食べ方として、ご飯と一緒に炊く昆布と卵、出汁醤油をセットにした卵かけご飯セットなどを考えています。漁師さんが普段は採らないような昆布をニワトリの飼料にすることで、使える資源量を増やしていきたいと考えています。メンバーと一緒にニワトリ小屋を基礎から手作りしている最中です。将来的には養豚や牛などにも広げ、地域に適切な量を届ける循環を作っていきたいです。ニワトリの数を増やしてスケールさせることよりも、地域に根ざした事業を少しずつ作っていくことを大切にしています」
尖りと適応のバランスで未来へ
――ボスとして大切にしていることは何ですか
「尖りとしなやかさのバランスをいい具合に持ち続けることです。若いので尖りは持てていると思いますが、地域に入り込み、社会の重さを知ると志が小さくなることも起こり得るとこの1年で感じました。しなやかに自分の考えを変えたり、昆布のように環境に適応していくのが長く走るコツだと思うので、その2つを意識して旗を持ち続けたいです。以前は30歳くらいで宇宙に行きたいと生き急いでいた時期もありましたが、今はもう少し先でもいいかなと思えるようになりました。もちろん宇宙に行く夢は諦めていません。海の底から宇宙まで繋がる物語を、雑草魂ならぬ『海藻魂』を掲げて進んでいきたいです」
――最後に、今後のビジョンを教えてください
「会社のビジョンとしては、昆布がある風景を未来に残すことです。水産資源が減っている中でも、日本人がダシや昆布を楽しみ続けられるよう、資源を守り、活用する仕組みを作りたい。海外から調達する必要があるのか、あるいはどう守るべきか。日本人の食卓や海岸の風景に昆布があり続ける未来を守り続けたいと思っています」
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