【イカの街復活】歴史的不漁から一転し函館でスルメイカが豊漁…前年同月比10倍以上の水揚げで価格は3分の1に…一方で“暖かい海域で生息する見慣れぬ魚「スギ」が店頭に そのワケとは?
創業110年を超える水産加工業の老舗です。
名物は1週間発酵させて作るイカの塩辛。
原料の入荷状況が好転したといいます。
「去年は鮮魚店が買う量しか漁獲がなく、水産加工業者が使える量はなかった。9月に入って水産加工業者も仕入れられるようになった」(小田島水産食品 小田島隆社長)
2年前から主役のボタンエビに変わり、比較的単価の安いオオズワイガニが大量に取れていました。
それが3分の1ほどに減少しています。
「オオズワイガニが入らなくなったら、今度はエビが入りだした」(漁師)
函館市の鮮魚店ではイカの入荷が増える一方で、見慣れぬ魚も店頭に並ぶようになりました。
「きょうも、また変わった魚が取れた。スギという魚。マダイもこの時期になると、この周辺海域で取れる」(紺地鮮魚 紺地慶一さん)
イカやボタンエビの豊漁など、水揚げされる魚介類の変化。
その要因の一つにあげられるのが「黒潮大蛇行」の終息です。
2017年8月以来、日本列島の太平洋側を流れる暖流の黒潮が、紀伊半島から東海沖にかけ大きく南に蛇行していました。
2025年4月、7年9か月続いたこの大蛇行が終息したのです。
「こんなに劇的に変わった年はおそらくない。気象条件など地球規模で変わっている。黒潮がこれだけ変化するということは、他の海洋環境や気候も変わっている目安になる」(北海道大学大学院水産科学研究院 中屋光裕准教授)
“イカの街”函館は復活するのか。
今後の漁が注目されます。






















