【防災の日】14年ぶりの津波警報で浮き彫りとなる北海道“車避難”の課題…苫小牧市では避難時6ヵ所で渋滞発生 緊急車両の妨げの恐れも…「より遠くより高く避難」するには車必要<北海道苫小牧市>
「津波避難の原則、より遠く、より高くということからすると市民の皆さんにとって、一番目標にしやすい場所ではあったのかなと捉えています」
「苫小牧は自動車社会ということもありますので、時間があまりない中での避難という中で自動車を選んだ方が結果的には多かったかなと」(苫小牧市 前田正志危機管理室長)
市によりますと、当時、緑ヶ丘公園付近を含む少なくとも6ヶ所で、渋滞が発生したという事です。
市は、原則、徒歩での避難を呼びかけ、学校など200ヶ所以上の避難所や津波避難ビルを設けています。
警報が浮き彫りにした教訓
しかし、普段から、車が手放せない地域ゆえ、市も頭を悩ませています。
「助かる命を助けるため、例えばご高齢の方、障害のある方が自動車で避難できるように、可能な方については徒歩避難をしていただけるよう、防災活動の啓発を進めていきたい」(苫小牧市 前田危機管理室長)
避難への意識の高まりで新たな課題が浮き彫りになった14年ぶりの津波警報。
命を守るために、私たちはどう行動するべきか。改めて、考える必要がありそうです。
北海道大学の高橋浩晃教授と関西大学の林能成教授によるインターネット上での調査によると、北海道では5割を超える人が自動車を選択したということです。
徒歩での避難が原則ではありますが、お住まいの地域や事情によって状況は変わってきます。最善の行動はどういうものなのか、日ごろから考えていきたいですね。