【イカ安くなる!?】記録的な不漁が続く“函館イカ漁”まもなく解禁 漁獲量の見通し…専門家は「今年は注目の年」そのワケは“黒潮大蛇行”の終息…イカが取れていたころと同じような潮の流れに
創業110年を超える老舗「小田島水産食品」。木樽で1週間発酵させて作るイカの塩辛が自慢です。
「函館市に来たらイカを食べたいという要望が強い。スルメイカは昔から日本人が食べている貴重なイカなので、たくさん取れてほしい」(小田島水産食品 小田島隆社長)
期待が寄せられるイカ漁。漁獲量の見通しを、スルメイカの生態に詳しい専門家に聞きました。
「黒潮大蛇行」が終息の兆し―資源回復の兆しか
「大きな環境変化が見られないので急に増えることは考えにくいが、ひとつ変わってくるとしたら、太平洋側の黒潮など海流の変化」(北海道大学大学院 水産科学研究院 中屋 光裕 准教授)
気象庁は、7年9か月続いた「黒潮大蛇行」が終息する兆しがあると発表しました。黒潮は東シナ海から日本列島の南岸に沿って北上する暖流です。
2017年以降、紀伊半島から東海地方の沖にかけ南に大きく蛇行していましたが、それが終息し本来の流れに戻るというのです。
「東シナ海で冬にスルメイカが産卵し、稚イカが生まれ黒潮に沿って北上する。イカが取れたころと同じような潮の流れになり、資源があったころの状況に戻りつつある。このように変わったということで、注目する年になる」(中屋准教授)
スルメイカ漁は6月1日解禁。翌2日の初水揚げが注目されます。