函館の街に響くチャルメラ―80歳夫婦が人生を捧げる「バスラーメン」地元の親子は「今日来るかな?今日来るかな?」夫婦は「いつまでも続けたい」「100歳までやるもん」〈北海道〉
「今日来るかな?」 地域で愛されるバスラーメン
「娘が毎週水曜日になると『今日来るかな?』『今日来るかな?』みたいな。今日やっと来たもね。(家)出た瞬間『(チャルメラ)鳴ってるー』って」(客の男性)
「行ったときに笑顔で迎えてくれて『今度いつ来るの?』って言葉がでるんですよ。『来週くるよ』『再来週いくよ』とか(言うと)頑張ってまた行かなきゃいけない。それが励みになって頑張っている。ただそれだけですね」(憲雄さん)
「作りたてのラーメンを提供できる、そこの玄関で作って渡すんだから、そういう面もお客さんがきっとおいしく食べていただいてるんだなと」(寿子さん)
「もう食べていい?」(子ども)
「いいよ」(客の女性)
「いただきます」(子ども)
「助かります。ちょっと手抜きたいときに今日来る曜日だと思うとやっぱりちょっと期待して」(客の女性)
バスラーメンを走って追いかけてきたお客さんがいました。
「走った分だけチャーシュー入れました」(寿子さん)
「(Q:サービスですか?)いっつも。昔から」(走って追いかけてきた男性)
「ごめんね、走らせて。その分ラーメンおいしいと思う」(寿子さん)
「健康でなければお客さんの笑顔も見れないし、お客さんも嫌がりますよ。具合悪くてさ、嫌な顔で作ってる顔みたらさ、ラーメンもおいしくない。健康であればいつまでも続けたい」(憲雄さん)
「100歳までやるもん、アハハ」(寿子さん)
午後8時ごろ、この日の営業終了。
80歳の夫婦のバスラーメンは、きょうもどこかでチャルメラの音を響かせています。