異国の若者たちが熱い視線『カイゴ』の意味は…日本の公的介護制度_留学生が「介護」学び国家資格取得へー高齢化進み2040年“57万人”もの人材不足懸念_北海道東川町とインドネシア・ガルト県が連携へ
北海道上川地方の東川町が、介護の人材をめぐり東南アジアの国、インドネシアと協力。
異国の若者たちが夢を描く介護現場で、互いの課題を解決する取り組みとは。
「カイゴ…」
「カイゴフクシシ…」(いずれもインドネシア人の会話)
インドネシア語の会話に聞こえてくる日本語の「カイゴ」という言葉。
4月、東川国際文化福祉専門学校で介護を教える富塚稔さんたちの姿がありました。
看護を学ぶ学生たちの前で介護について説明します。
「日本で介護の仕事をして生活する。日本の高齢者のスーパーヒーローになりたい人はぜひ、介護福祉士を目指してくれたらうれしい」)(東川国際文化福祉専門学校の富塚稔さん)
彼らが真剣な表情で聞き入るのには理由があります。
「(インドネシアで介護は)家庭の中で行われている」(富塚さん)
インドネシア人が「カイゴ」と呼ぶのは日本の公的介護保険制度です。
高齢者の介護を社会全体で支え合う日本の仕組みがインドネシアにはありません。
制度そのものを指すときインドネシアでは日本語の「カイゴ」を使うのです。
東川町の専門学校では海外からの留学生に日本の介護福祉士などの国家資格取得のための指導を行います。
「ここの学生になれば奨学金で資格を取ることができる」(学生)
「すべて奨学金で払うので自己負担は0です」(専門学校担当者)
学生の費用負担はありません。
なぜこのような待遇が実現できるのでしょうか。