【知床沖・観光船沈没事故から3年】20人死亡6人行方不明の未曾有の事故_約120人参列し『追悼式』_桂田社長は姿見せず&供花も2025年は無し…無念の家族のため7月には“洋上慰霊”の動きも〈北海道〉
男性は民事訴訟に参加するため、2024年春、息子の死亡認定を自治体に申請しました。
4月23日に知床に来たものの、式典には2025年も参加しませんでした。
「自分の中ではそんなに月日がたったとは感じていない。桂田社長は言い訳ばかりしていないで、自分の罪を認めてしっかりと責任を取ってもらいたい」(乗客の家族)
事故直後からボランティアとして捜索してきた桜井憲二さん。
10回にわたる捜索を行い、乗客の家族らの声を受け止めてきました。
「見つからないっていうのはつらいですよね。永遠に行方不明ですから」(桜井憲二さん)
事故から3年を迎え、桜井さんら捜索ボランティアは家族の思いに応えようと沈没現場付近での洋上慰霊を企画し寄付を呼びかけました。
「家族がどういう風景をみてどういう楽しみで知床に来て、どういうふうに船の上で走って見ていたのかなって」
「名前を呼ぶとか、いろんなことを悔いのないようにしてほしいなと思います」(ともに桜井さん)
寄付は目標の1000万円を上回る1300万円が集まりました。
あの日と同じウトロ漁港から出港し、沈没したカシュニの滝付近で7月中旬を予定しています。
「その場でお坊さんの読経も流れますし誰の目をはばかることも必要ないので、亡くなった家族のことを胸の中にちゃんと抱えて、前に進むきっかけにしてほしいなと思います」(桜井さん)
3月には乗客14人の家族らが運航会社『知床遊覧船』と桂田社長を相手取り、約15億円の損害賠償を求めた民事訴訟が開始。人目を避けるように渡り廊下を使って本館に入りました。
法廷では乗客の家族らが意見陳述し、悲痛な胸の内を明かしました。
「私はどんなに子どもを抱きしめたい、子どもと手をつなぎたいと思ってもできません」(乗客の家族)
桂田社長はこの意見陳述に3回ほど頭を下げました。