【障害を乗り越え…夢への第1打席】野球部のない高等支援学校から独立リーグ「士別サムライブレイズ」に入団した18歳_知的障害で諦めた普通高校での野球…一人でバットを降り続けた3年間<北海道>
学校には野球部がありません。
野球に生かせるスポーツはないか。
3年間、練習に打ち込んだのは陸上でした。
「盗塁王は目指してみたいですよね」(琉人さん)
「(琉人は)ちゃんとやるときはちゃんとやって、ふざけるとこはふざけたりして、学年のムードメーカーみたいな存在です」(陸上部 丹波龍ノ介さん)
陸上部の練習が終わると、学校の寮に案内してくれました。
琉人さんの部屋の中には野球道具がいっぱい。
「これじゃなきゃ落ち着かないってところもある。おじいちゃん、おばあちゃんが(お金)出してくれて名前も入れてくれたので大事に。3年間(野球を)やってなくても(独立リーグから)声がかかるんだとびっくりした。3年間やってたらどこまでいけたんだろうとか、1人で想像して寝られなくなったり。でもここに来たからにはあまり考えないようにして、自分のできる事だけやろうと思った」(琉人さん)
「工藤琉人です。セールスポイントは肩の強さです」(入団会見での自己紹介)
3月21日、北海道・士別市で「士別サムライブレイズ」の入団会見が行われ、菅原大介代表が挨拶しました。
菅原代表は2024年、高校3年生を対象にした野球大会で琉人さんが長打3本など5打点を上げる活躍を見て、チームに勧誘。
琉人さんは菅原代表の土木建設会社で働きながら野球をすることになりました。
「彼のその素直さみたいなところが野球以外の魅力。たとえ三振をしてもエラーをしても、皆さんに勇気を与えるようなプレーを続けてくれると信じてます」(士別サムライブレイズ 菅原大介代表)
「ハンディを持ってるとか、特別扱いもしませんし、彼もそういうふうにあるのであれば、それはもう捨ててほしいなと、やるからにはね。できる子だと思ってます」(士別サムライブレイズ 本西厚博監督)