【速報】<ススキノ首切断事件>田村瑠奈被告の父・修被告に懲役1年4か月・執行猶予4年の有罪判決―「殺人ほう助罪」は認めず「死体損壊ほう助罪」などは認定
■田村瑠奈被告の父・修被告に執行猶予付きの有罪判決
北海道札幌市・ススキノのホテルで男性が殺害され、田村瑠奈被告ら親子3人が逮捕された事件。
【画像】ススキノ首切断|裁判で明かされる“猟奇的な世界”…親子3人の写真を見る
瑠奈被告の父親で精神科医の修被告(61)の第11回裁判員裁判が3月12日午後2時から開かれ、懲役1年4か月・執行猶予4年の有罪判決が言い渡されました。
公判で検察側は懲役10年を求刑、弁護側は無罪を主張していました。
■猟奇的殺人「ススキノ首切断事件」
この事件は、2023年7月、ススキノのホテルで当時62歳の男性が殺害されたあと、首を切断され頭部を持ち去られたものです
実行役の田村瑠奈被告(31)は「殺人」「死体損壊」などの罪に、父・修被告は「殺人ほう助」「死体損壊ほう助」などの罪に、母・浩子被告(62)は「死体遺棄ほう助」「死体損壊ほう助」の罪に問われ、修被告と浩子被告の裁判が先行して行われました。
公判では「瑠奈ファースト」とも言える異様な家族関係が明らかにされ、猟奇的な犯行とともに大きな注目を浴びました。
検察側は「修被告が瑠奈被告に対し、どこから遺体を持ってきたのか確認していないのは犯行計画を事前に知っていたからであり、修被告の関与がなければ計画は実現不可能だった。"知らなかった"という回答に終始しており、反省していない」などとして懲役10年を求刑。
一方、弁護側は「修被告には動機がない。ホームセンターで誰でも買える道具を買ったことで『殺人・死体損壊の目的』と推認するのは無理がある」などとして無罪を主張していました。
■修被告は事前に「殺害計画」を知っていたか?
きょうの判決では、これまでに以下のような点が指摘されました。
■事件に殺害計画を知っていたか
・瑠奈被告の殺害は計画的と認められるが、修被告に計画を話したとは認められない。
■自宅浴室での頭部ビデオ撮影について
・修被告は被害男性の頭部が自宅浴室にあることを認識し、ビデオ撮影したのは「死体損壊ほう助」にあたる。
■「ハイターで指紋消せる」との検索履歴について
・指紋については一度しか検索していない。途中でキッチンに関する検索履歴もあった。検察側は、瑠奈被告からハイターで血痕除去したいと明かされたと主張しているが、明かされたとは推認できない。購入目的は知らなかったと推認される。
■犯行前に購入したスーツケースについて
・容量や耐荷重の検索履歴があり、購入目的を瑠奈被告から聞かされていたとも推認されるが、50キロの耐荷重は、成人男性よりも軽く、死体を運搬する事までは知らなかったと推認。
そのうえで「殺人ほう助」については無罪、「死体損壊ほう助」「死体遺棄ほう助」については有罪としました。
今回の判決について、札幌地検の森田昌稔次席検事は「検察官の主張が受け入れられなかったことは残念である。今後については、判決文の内容を精査し、上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメントしました。
■瑠奈被告と、母・浩子被告の裁判は…
瑠奈被告については、現在、2回目の精神鑑定が行われていて、公判の見通しは立っていません。
母親の浩子被告の次回の裁判は3月17日に予定されています。