がん“余命半年”でも舞台へ…演劇人 斎藤歩さんの思い 痛みに耐えながら2024年の稽古&公演果たす 『還暦』のサプライズプレゼントも 北海道
「おもしろかった」
「いたるところで笑いが出て面白かった」(いずれも観客)
「(Q:今進めている仕事は?)ないです。頼まれている仕事はあるんですが、筋肉をすごく使って声を維持しなければいけないので、この状態では自信がないから引き受けられないかなときょうは思っている」(斎藤さん)
オファーはあるものの、これでいったん舞台に立つのは一区切り。しかし12月21日、札幌市で開かれた子どもたちによる人形劇に顔を出しました。手がけた脚本の出来栄えを気にしていたからです。
芝居が終わり、子どもたちからサプライズが。
「ハッピーバースデートゥユー」
実は公演の前日、還暦を迎えていました。1日遅れの誕生日祝いです。
40年にわたり北海道の演劇発展のために奔走してきた斎藤さん。11月、北海道新聞文化賞を受賞しました。
「僕がこの1~2年公演に出演すると客がわんさか入るんですよ。閉店セールなんですかね。いまの免疫療法がきいて転移したものが劇的に減ったりすると、来年も閉店セールをやっているかもしれません。その時は劇場でお待ちしていますので、みなさんまた、お会いしましょう」(斎藤歩さん)
がん治療と演劇と常に向き合ってきた斎藤さん。希代の演劇人は再び舞台に立つ日を目指し歩み続けます。