"謝罪なき2年半" 知床遊覧船の沈没事故…容疑者逮捕から一夜 「長かった」「罪認めて」関係者や家族の胸中 聴取には「出航は船長判断」と対応 北海道
事故が及ぼした影響
観光客の姿もありましたが、あの日と同様、悪天候。
9月19日は観光船は欠航となっていました。
「ここまで時間かけて証拠も集めたんだろうから、やっぱり厳罰に処してほしい」(観光船の元船長)
「知床遊覧船」とは別の観光船で船長をしていた男性。
男性が勤めていた観光船の会社は、事故のあおりなどを受け乗客が激減し、廃業に追い込まれました。
「あれだけの事故だったのだから、謝罪が先だったと思う。(桂田容疑者は)すべて受け入れて謝罪するのが1番だと思う」(観光船の元船長)
大きな節目を迎えた地元の観光関係者は…
「これから真実が明らかになるが、事故があったからこそ知床は変わったんだと(言えるものを)構築していきたい」(知床斜里町観光協会 新村武志 事務局長)
家族の思い
元妻と当時7歳の息子が行方不明となっている北海道帯広市の男性。
逮捕までの2年半近くは苦しみの日々だったと言います。
「2年半も事件からたっているのかと、逮捕まで結構時間がかかったと思いましたね。(桂田容疑者には)自分のやった罪を認めて、他人のせいにしないで、しっかり責任をとってほしいと思います」(元妻と息子が行方不明の男性)
逮捕を受けた9月18日、男性は2人にようやく前向きな報告をしました。
「2人の名前を呼びかけて、桂田容疑者が逮捕されたよって。これからですが、ちょっと一歩進んだかな」(元妻と息子が行方不明の男性)
事故直後からボランティアとして捜索してきた桜井さんは…
「(逮捕まで)長かったが海保には感謝している。(これまで)家族にとっては耐え難い日々だったと思うが、逮捕したことは家族はきっと救われたと思う」(捜索ボランティア 桜井憲二さん)
桂田容疑者はこれまで海保の聴取に、「出航は船長が判断した。海が荒れれば戻ると思っていた」などと話していたことがわかりました。
「条件付き運航」という言い回しで船長に責任を押し付けるような発言を繰り返していた桂田容疑者。
運航管理者としての過失をどこまで問えるのか調べが続きます。