看護師ら16人が "約4600万円" の支払いを求めて提訴…着替えや始業前の薬の準備などが"残業"扱いされず…団体交渉続けるも病院側が聞き入れず 札幌地裁

　着替えの時間や業務開始前の時間外手当などが支払われていないのは不当だとして、札幌市の病院に勤務する看護師らが約4600万円を求め提訴しました。

札幌地裁に提訴する「美しが丘病院」の看護師ら

　　「ユニホームへの着替えは看護師の仕事をするためとても大事な時間。衛生的にも必要」（原告の看護師）

　札幌地裁に提訴したのは札幌市清田区の「美しが丘病院」に勤める看護師など16人です。

　訴えによりますと病院側は10分間の看護師らの着替え時間や、患者へ対応するため始業時間の前から薬の準備をする時間の残業代などを支払っていないとして、病院を運営する「北武会」に過去3年分、約4600万円の支払いを求めています。

病院側が団体交渉を拒絶したことを受け　提訴に踏み切った原告側

　賃金の支払いをめぐり団体交渉を続けてきましたが、病院側は2023年6月から申し入れを拒絶し交渉が進まないことなどから提訴に踏み切ったということです。

　「10回以上申し入れしたにもかかわらず、すべて無視。話し合いにならない」（原告の看護師）

美しが丘病院を運営する北武会は「コメントできない」

　原告は裁判を通じて労働環境の改善を図りたいとしています。

　提訴について「北武会」は「コメントできない」としています。