“理想の保育園を作りたい”保育士から経営者に転身 「クローバー」田中雅世さん #BOSSTALK
保育士とその家族を大切にしてこそ、園児や保護者を大切にできる
――どんな理想の保育園にしようと思いましたか?
「子どもたちの笑顔のために」を一番大事に思っています。先生方もお子さんが熱を出したときには、すぐお迎えに行くことができ、行事に参加するためのお休みも取れるようにしています。
半休(半日休暇)や時間休を導入し、(職場を)中抜けし、(子どもの授業)参観に参加した後、戻って来たり、お子さんが病気のときには、受診させてから連れて来たり、早く帰ってから受診させたりすることができる環境を作っています。
この環境に賛同して、一緒に働きたいと、うちの園に就職してくれる方が増えました。みなさんがそういう思いで仕事をしているので、お子さんに熱が出たときも、「無理しなくていいよ」って、みんなで支え合って仕事をしている形ですね。
自分自身と、ご家族を大切にできるからこそ、利用者、園児、保護者を大切にできると考え、そこを一番大事にしています。
継続して支援し、成長を見守るため事業を拡大
――今、保育の分野以外にも挑戦されています。どういうきっかけがあったのですか?
最初、立ち上げたのは3歳までの保育園だったので、その後は大きな保育園に転園しなければなりませんでした。
発達がゆっくりのお子さんも少人数でアットホームな園では、少しずつ成長して、笑顔を見ることができました。転園して大きな園に行った後、元気がなく、笑顔もなくなったお子さんに会ったときはショックを受けました。
保育園として、このままお預かりできなくても、その後も継続してお子さんの支援をしょうと、児童デイサービスを立ち上げました。こういう施設があったらいいとか、自社で持っていたら連携できるとか、働くスタッフも働く場所をさらに確保できるとか、保護者支援に継続してつながるとか、そういった思いで事業を増やしてきました。
――今、一番力を入れていることは?
小学校に行ってもお子さんをお預かりしたいので学童保育を開設しました。障害のあるお子さんがその社会に出て暮らす場所も作りたいと考えて、障害者のグループホームをオープンさせました。