週間番組表

MENU CLOSE
検索

<ススキノ首切断事件>田村瑠奈被告の父「すぐにでも逮捕されると思った。私の手で警察に突き出すのは娘を裏切ることになる」いびつな関係が浮き彫りに…家族の心理は? 北海道札幌市

事件・事故 社会 友だち追加
修被告と瑠奈被告

修被告と瑠奈被告

 裁判で明かされたのは、1年前の7月2日、ススキノのホテルから2人で帰宅したときの出来事です。


 瑠奈被告が、キャリーケースから小ぶりのスイカくらいの大きさのものが入った黒い袋を取り出しました。

 「それ何?」(修被告)

 「首。拾った」(瑠奈被告)

 直接、頭部を見ていなかった修被告と浩子被告は当初、「まさかね」とやりとりをしたといいます。

 しかしその後、修被告が瑠奈被告から遺体の一部が入った小瓶を見せられました。そこで娘が男性を殺害して首を持ち帰ったことを確信したといいます。

 「通報はしなかったのか」(弁護人)

 「すぐにでも逮捕されると思った。私の手で警察に突き出すのは娘を裏切ることになる」(修被告)

 「瑠奈さんにどうして殺したんだ、首を切断したんだと聞かなかったのはなぜ?」(弁護人)

 「想定していなかったので言葉を失った」(修被告)

被告3人の自宅

被告3人の自宅

 警察に通報せず、娘にも詳しく聞けなかったという修被告。通報出来なかった理由として、臨床心理学が専門の西山教授は、家族特有の関係性があったと推測します。


 「運命共同体というか、家族全体で方向転換するとかがとても難しいことだと想像することができる。警察に通報するっていうことは、家族の1人を切り離して外に出してしまうっていう行為になります。決断っていうのは、本当に大変に困難なものだったんだろうなと」(北星学園大学 公認心理師・臨床心理士 西山 薫教授)

 一方、「瑠奈ファースト」と表現された家族関係について修被告はこう説明しました。

 「娘とどう接すればいいのか考えながら行動していたので、決して無理強いされたとか暴力に支配されてというのではない」(修被告)

 修被告が支配的な関係ではないと説明したことについて西山教授は…

 「ちょっと下手に出て瑠奈ファーストと呼ばれるような態度にはなってるかもしれないけど、あくまでも自分が選んでやったことと思っている、あるいはそうだったと信じたかったのでは」(西山教授)

 遺体の発見から1年が経ちますが、殺人の罪で起訴された瑠奈被告の裁判日程は決まっていません。被害男性の遺族は7月1日の裁判で…

 「一家全員の極刑を望む」(被害男性の息子)

 修被告の証人尋問の続きが予定されている3回目の裁判は、8月30日の予定です。