<5人死亡事故から1年>トラックが高速バスに衝突 …背景に“体調不良” 「亡くなった人が帰ってくるわけではない。本当に残念」 深刻な人手不足で物流危機 “2024年問題”も追い打ち 北海道八雲町
事故を起こしたトラックを知るこの男性。函館の運送会社に44年勤めるベテランドライバーです。
男性は高速バスに衝突したトラックと事故の数日前にも現場付近ですれ違っていました。
「自分も本当に気を付けなければならないと思った。だけど気を付けなきゃいけないと言っても突然(体調不良に)なったらどうしようもないもんね」(男性ドライバー)
男性は13年前の2011年冬、北海道豊浦町で大型トラックに衝突されました。
「(トラックが)真横になってきたから、もうがっちり力は入りました」(男性ドライバー)
男性は食品関係の輸送を担っています。
前日の午後7時に函館を出発し、高速道路を使う片道約400キロのルートで午前2時に旭川に到着します。
仮眠をとり朝に配達を終えると、今度は旭川から函館に戻ります。
このように私たちの暮らしを支える運送業界ですが、いま深刻な人手不足に悩まされています。
ピーク時の1995年には約98万人いたトラックドライバーは年々減り続けて、2025年には60万人を切るという予測もあります。
「まず若い人来ないからね。荷物を運べなくなりますよ。運んでいるのは食べ物ですからね。食べ物運べなくなると大変ですよ」(男性ドライバー)
さらに労働時間の規制で輸送量や収入の減少などが懸念される、いわゆる「2024年問題」が追い打ちをかけています。