<ススキノ首切断>初公判から1週間 一家3人のいびつな家族関係の真相は?「奴隷契約」「瑠奈ファースト」「この世の地獄がここにある」
また浩子被告は日々、瑠奈被告の機嫌を伺い、欲しいものや食べたいものを修被告に逐一伝えて届けてもらう日常を送っていました。
そんな浩子被告に瑠奈被告は…
「あんたもそのくそアマもよ、どっちもよ。熟女系の風俗にでも売り飛ばせばいい」「とっとと売れや、そのくそアマをよ」
さらに瑠奈被告は…
「お嬢さんの時間を無駄にするな」「奴隷の立場をわきまえて、無駄なガソリン、お金を使うな」
誓約書を書かせ、浩子被告らを奴隷のように扱っていました。
検察側は瑠奈被告が家族の中で圧倒的な上位者だったと指摘し、この異常なまでの親子関係を「瑠奈ファースト」と表現しました。
臨床心理学が専門の西山教授は…
「この家族の中では瑠奈被告を生き延びさせる親としての究極の努力目標があった。第三者から見たら、それはずれているのではないか。間違っているんじゃないかと(思うが)。3人の世界の中で、だんだん、まひしている状態に移行したのでは」(北星学園大学教授 公認心理師・臨床心理士 西山薫さん)
そして、そんな生活は最悪の展開を迎えます。
「ススキノの閉店イベントで被害男性と会い、その後ホテルに」(検察側)
2023年5月28日、1人で外出できない瑠奈被告は修被告と2人でススキノのクラブの閉店イベントに参加。そこで出会った男性と意気投合し…
「カラオケに行く」(瑠奈被告)
両親以外と外出できない瑠奈被告にとって、大きな前進だと喜んだ浩子被告。
しかし、実はそこで望まない性行為を強いられていました。
検察は瑠奈被告が男性の殺害を考えるきっかけになったと主張します。
7月1日、再び男性と会う約束をとりつけた瑠奈被告。
浩子被告らは2人を会わせてはいけないと考え、修被告が公衆電話から男性に電話します。
「このあと待ち合わせ場所に行かないでほしい」(修被告)
これに対し被害者の男性は…
「むこうも会いたがっているわけだから」(被害男性)
瑠奈被告本人ではなく、被害者の男性に伝えたことについては…
「瑠奈被告が働きかけて変わってもらうのは不可能というふうに認識している。働きかけても力が及ばないんだと。恐怖心というか。そういうのに支配されていたのではないか。相手を変える。相手が行かなければ未遂に終わる。そちらの方に働きかけることを思いついたのでは」(北星学園大学教授 公認心理師・臨床心理士 西山薫さん)
そしてその夜、事件が起きました。
さらに、事件は異常性を増していきます。
「おじさんの頭もって帰ってきた」(瑠奈被告)