ウクライナ侵攻から2年…増え続ける犠牲 北海道の暮らしにも影響…北方領土の元島民に焦り 北海道からも平和の祈り
「私の中のウクライナは、本当にきれいでおいしくて、みんなに親切にしてもらって素朴で美しいところだった。(ロシア国民は)加害者側にいるというのは嫌な気持ちになるだろうなと思う。いろいろな意見の人がいるから分からないけど」(まるたま小屋 北見 伸子さん)
侵攻などの影響で、原材料費の高騰が相次ぎ、この2年で値段も2回にわたって改定。値上げせざるを得ない状況となりました。
「いつまで続くのかな。みんなが平和になれるように、権力というものを使ってほしい」(北見さん)
北方領土の元島民も平和を願う日々が続いています。歯舞群島・勇留島出身の角鹿泰司(86)さんです。
「国民がどんどん殺されていくような状態。(侵攻を)早く終わらせてくれればいいなと思う」(歯舞群島・勇留島出身の角鹿泰司さん)
安倍元首相が取り組んだ北方領土問題を含む平和条約交渉は、ウクライナ侵攻によって振り出しに戻りました。
さらに墓参やビザなし交流の再開の見通しも立っていません。元島民の平均年齢は88歳と高齢化が進んでいます。
「私らはとにかくもう時間がない」
「本当の領土の土を踏んで、そして墓参したいというこの一心なんです。それがいま、どうにもならない状態になって、もうどうしたらいいのかなって」(角鹿さん)
戦いの出口はあるのか、専門家に聞きました。
「プーチン大統領は支配地域を拡大しなければ、停戦交渉などに応じる可能性はない。戦争が終わるときはどういうときかといえば、戦争を続けることの犠牲が両国あまりにも大きすぎると停戦の条件が生まれます。残念ながらロシア側にもウクライナ側にもそれはみられない。出口として出てくるのはさらなる戦争の継続なのです」(千葉大学 藤原 帰一 特任教授)
侵攻から2年。欧米でいわゆる「支援疲れ」が指摘されるなか、今も犠牲が増え続けています。