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【追跡】小学校「スキー学習」必要?必要ない? 「楽しい」「チャレンジする力がつく」一方、授業のためだけに数万円負担も… 北海道の子どもと保護者のホンネ

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札幌らしい特色あるテーマ 雪・環境・読書

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 札幌市では2010年から使わなくなったスキー用具を集め、希望したご家庭に抽選のうえ無料で提供するリサイクル事業を行っています。

 2023年度は1200件のスキー用具を配布。

 それに対し応募は約6000件と、年々応募もリサイクル品も増えていて、需要の高さがうかがえます。

リサイクル用具への応募も増えている

リサイクル用具への応募も増えている

 「(Q:今後はどうなる?)やっぱり優先順位をつけていくことが大切。これは本当に行わなくてはいけない教育活動であると。その一方で、年間を通して保護者の負担が変わらないようにするために今年度は別の教育活動は縮小するとか、そうしたところを学校は判断していかないといけないし、そういった学校の教育活動の狙いを一緒に理解しながら進めていくことが非常に大事だと思う」(伊達さん)

 一方、札幌国際大学の安井政樹 准教授にお話を聞きました。20年間、小学校の先生をしていた経験から、現在は大学の授業はもちろん、教育番組の監修もしている教育のプロフェッショナルです。

 「(Q:教員はどういう思いでスキー学習に取り組んでいる?)他の面でも育つところがいっぱいあると思って先生たちは実践を続けている。きちんと周りを見るとかマナーを守るとか。(Q:家と学校の協力が必要な授業ということに関しては?)間違いなく保護者の協力があっての授業だと思う。昔ほど家族でスキーに行くという機会が減っているようなので、学校の時だけ使うためにスキーを買わなくちゃいけないという声もきく」(安井 准教授)

 30年前、1770万人いた日本のスキー人口も2021年には200万人と激減。

 スキー学習への抵抗はそれも影響していると言います。

日本のスキー人口の推移

日本のスキー人口の推移

 「今はなんでも体験不足になっている。経験はしている。YouTubeで何か見たり、色々な事は知っているけど、体験はしていない。自分で何かするということがまだ出来ない子どもが多い。そこに保護者の方がどれだけ寄り添うのか。世の中的にスキーが体験できない、じゃあ学校でサポートしてあげようか、そういうことだと思います。何をもってコストか?確かに道具の費用負担は大きいが、そこだけを見てしまうと確かに高くて数回しかないのにと思うが、もう少し視野を広げて子どもたちの未来とかこの地域の未来と考えたときに、経験を通して何か得るものがあるんじゃないか?苦手なことにもチャレンジするなど色んな力がつく。北海道ならではの授業だと思う」(安井准 教授)