「札幌ドーム」ネーミングライツ=命名権を募集 ファイターズ本拠地移転で収益悪化 希望金額は年間2億5000万円以上 起死回生の一手となるか
札幌市豊平区の「札幌ドーム」は収益の改善やイメージ向上を図るため、企業から新たな名称を募るネーミングライツの公募を始めました。
早ければ2024年4月から、新しい施設名に生まれ変わります。
この試みに札幌市民からは厳しい意見が。
「(命名権を)買う人はいないと思います。長期的なビジョンがない気がする」(札幌市民)
「命名権を売るよりは、もう少し直すべきところがあると思います。大きいものを見込めないなら、思いきって切り替えないと難しいと思います」(札幌市民)
「だったらファイターズに売れば良かったのに。今さら言っても遅いですけれど」(札幌市民)
再生の糸口となるのでしょうか?
札幌ドームが希望する条件
ネーミングライツとは、企業名・商品・ブランド名を使った愛称を付与できる権利。
今回のネーミングライツ公募で札幌ドームが希望する条件は、3つあります。
・愛称に「ドーム」を含める
・契約期間は2~4年
・年間2億5000万円以上の契約
ネーミングライツの導入例
全国にもネーミングライツ公募を取得した事例がいくつかあります。
・千葉市「ZOZOマリンスタジアム」(3億1000万円)
・広島市「MAZDA Zoom Zoom スタジアム広島」(2億2000万円)
・仙台市「楽天モバイルパーク宮城」(2億1000万円)
・北広島市「エスコンフィールド北海道」(5億円超)
付与した愛称が多くの人の目に触れることにより、企業名や商品ブランド名の宣伝効果が期待できます。
今回のネーミングライツ公募の背景には「札幌ドーム」の収益の悪化があります。
2023年にプロ野球の「北海道日本ハムファイターズ」が北広島市へ本拠地を移転し、「札幌ドーム」は収入の約3割を失いました。
札幌市は「新モード」の活用やスケートボードのコースを設置、サッカーの「北海道コンサドーレ札幌」や、バスケットの「レバンガ北海道」と連携協定を締結で、収益の改善やイメージ向上へ模索を続けています。
冬の間、雪に閉ざされる北海道において、季節や天候を問わずさまざまなイベントを開催できることが強みの「札幌ドーム」。
民間業者とタッグを組むことで、魅力的な施設として再生することができるのでしょうか。
札幌ドームのネーミングライツ公募の行方に注目です。