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小学校女性教師殺人事件 被害者の父親「遺体は鼻つぶれ頬がえぐれていた 死刑に処して」 検察は“懲役20年求刑”―元交際相手の裁判

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送検される藤山被告(5月)

送検される藤山被告(5月)

 2023年5月、北海道東部の釧路町で元交際相手の女性を殺害したとして殺人などの罪に問われている男の裁判で、検察は12月13日、懲役20年を求刑しました。

 裁判では量刑をめぐって、被害女性の遺族をはじめ、弁護側、被告本人の主張も語られました。

 起訴状などによりますと、釧路市の無職、藤山功至被告(37)は5月、釧路町に住む元交際相手で小学校教師だった39歳の女性の自宅に合鍵を使い侵入したうえ、帰宅した女性の胸部などを包丁で刺して殺害したとして殺人などの罪に問われています。

 12月12日から釧路地裁で始まった裁判で、藤山被告は起訴内容を認め、争点は量刑となっていました。

被害女性の父親の意見陳述「娘は無残な姿に 死刑に処して」

釧路地裁で続く藤山被告の裁判(12月12日、釧路地裁)

釧路地裁で続く藤山被告の裁判(12月12日、釧路地裁)

 女性の遺族の弁護士が、父親の意見陳述を代読しました。

 「娘の命を奪った犯人が憎くて憎くてしょうがない」
 「(警察署で女性と対面した際)鼻がつぶれて頬がえぐられていました。無残な姿に声が出ませんでした」
 「私たちにとってかけがえのない大切な子、自慢の娘でした」
 「死刑に処してほしい」

検察は懲役20年求刑「残忍で冷酷 虚偽の話も」

 検察は次のように主張し、懲役20年を求刑しました。

 「計画的犯行かつ極めて強固な殺意に基づく危険極まりないもので、残忍冷酷なもの」
 「自首したとはいえ、『警察官に被害者から包丁で切られた、口論となって刺した』などの虚偽の話をしているなど、刑を軽くする必要はない」

弁護側は情状酌量「自ら通報し自首成立 更生意欲もある」

 弁護側は次のように述べ、情状酌量を求めました。

「被告は拘束されてから、自分を見つめ直し後悔していて、反省している。自ら通報し自首が成立していることや、今後は心療内科のカウンセリングに通うなど更生の意欲もある」

藤山被告が謝罪「大変申しわけなく思ってます」

 最後に藤山被告が被害女性や遺族に謝罪しました。

 「私の身勝手な犯行で多くの人に迷惑をかけた。重い刑罰を私自身もお願いしたい。被害者の未来や命を奪ったことに大変申し訳なく思っています。被害者のご冥福をお祈りします」


 判決は12月15日に言い渡されます。