小学校女性教師殺人事件 元交際相手の男の“初公判”―殺害直後の気持ちは? 被告人質問に「やりきった」「殺害した5月3日はゴミの日 彼女にぴったりな日」
2023年5月、北海道東部の釧路町で小学校教師だった元交際相手の女性を殺害したとして殺人などの罪に問われている釧路市の無職、藤山功至被告(37)の初公判が12月12日、釧路地裁で開かれ、藤山被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
検察側の被告人質問で「殺害した直後のどういう気持ちだったか」と聞かれると、「やり切った達成感がありました」と当時の心境を述べました。
さらに女性をさげすんでいたことも吐露。「殺害した日は5月3日で『ゴミの日』、被害者にとってぴったりな日だなと思った」と説明しました。
「間違いありません」丸刈りで出廷…起訴内容求める
起訴状などによりますと、藤山被告は今年5月、釧路町に住む元交際相手で小学校教師だった39歳の女性の自宅に合鍵を使い侵入したうえ、帰宅した女性の胸部を、事前に用意していた包丁2本で多数回刺して殺害したとして殺人と住居侵入などの罪に問われています。
釧路地裁で開かれた裁判で藤山被告は、ストライプのシャツ、黒系のズボン、丸刈りで法廷に現れ、裁判長に起訴内容を問われると「間違いありません」と認めました。
出会いは婚活パーティー→カード無断使用で破綻…ストーカーに
検察側は冒頭陳述で藤山被告と女性は釧路市内で開かれた婚活パーティーで出会い、交際を開始しましたが、藤山被告が女性のクレジットカードをゲーム課金のため20万円分を無断使用して関係が破綻したことが明かされました。
その後も、藤山被告は女性にしつこく連絡するなどストーカー行為を繰り返し、女性が知人に「ストーカー行為が続いています」「殺されたらどうしよう」などと相談。被告の母親を通じて「今後一切接触しない」などと書かれた念書を被告に渡していました。
語られる動機「他人に取られるのであれば殺害しよう」
女性に拒絶されていた藤山被告は「他人に取られるのであれば、殺害しよう」と思い至り、無断で作った合鍵を使用し女性宅に侵入、寝室のクローゼットに隠れ、女性が帰宅したところを襲い、包丁2本で胸部や首を多数回刺し、殺害しました。
解剖した医師の供述によりますと、致命傷になった胸部の傷の長さは8.3センチ、幅3センチ、深さは12センチにまで達していて、心臓を貫いていたということです。
弁護側の被告人質問で、被害者はどういう思いだったかと聞かれると「『なんで私が殺されないといけないの。悪いことはしていないのに』と思っていると思います」と答え、遺族に対しては「罪のない命と未来を奪って申し訳ない。これから一生かけて罪を償っていきたい」と述べました。
弁護側は「被告は自分の行ったことを振り返り、反省を深めている」「自ら警察に通報し、自首が成立している」と情状酌量を求めました。