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“函館ラーメン”に動揺広がる… 人気の「老舗 製麺所」が突然の事業停止 かつては「ラー博」に出店 今後の仕入れどうなる

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 黄金色に輝くツルツルな麺。

 透き通ったスープに中太の縮れ麺がよく絡みます。

 「食欲の秋」はもうすぐそこ。

 ラーメンが恋しくなる季節がやってきます。

函館のラーメン店

函館のラーメン店

 そんな中、全国的にも塩ラーメンが有名な北海道函館市では、ラーメン業界に大きな影響を及ぼしかねない事態が起きています。
 
 それは、老舗製麺会社の突然の事業停止です。

「丸豆岡田製麺」営業停止

「丸豆岡田製麺」営業停止

 9月1日に事業停止が明らかになったのは、函館市の製麺会社「丸豆岡田製麺」です。

 1920年創業の老舗で、その人気は函館市だけにとどまりませんでした。

 全国のおいしいラーメンが集まる横浜市の「新横浜ラーメン博物館」。

 「丸豆岡田製麺」の麺を使った、“幻の塩ラーメン”が期間限定で出店したことも。

 連日大行列ができるほどの人気でした。
      
 「さっぱりしていて、いろいろ好きなんですけど最後にたどり着いたかな」 (来館者)

 しかし、「丸豆岡田製麺」はコロナ禍での売り上げの減少や原材料価格の高騰などで、先行きの見通しが立たなくなったといいます。

 帝国データバンク函館支店によりますと、2022年3月の決算時点での負債総額は1億6800万円。

 売り上げは2017年度に約2億9100万円ありましたが、2022年度は約1億5700万円まで減少しました。
  
 1970年の開業時から「丸豆岡田製麺」の特注麺を使ってきた、函館市のラーメン店「満龍」では電話で事業停止の連絡を受けたといいます。

 その後、仕入れ先の変更の対応に追われました。

仕入れ先の変更を行うラーメン店

仕入れ先の変更を行うラーメン店

 「最初、何が何だか分からなかった。違う製麺会社に頼んで、うち用に新しく作ってもらうことになった」(満龍 佐藤 正志さん)

 「丸豆岡田製麺」の取引先は数百社にのぼるとみられます。

 何とかして麺を仕入れて営業を継続しなくてはならないため、函館市内の他の製麺会社に麺の注文が相次いでいるといいます。
    
 「丸豆岡田製麺が急になくなってしまったので、ほかの製麺会社もパニックでパンク状態」(満龍 佐藤さん)

 「満龍」では2日が「丸豆岡田製麺」からの最後の納品で、8日には在庫が売り切れました。

9月2日が最後の納品日

9月2日が最後の納品日

 今後は本格的に別の麺で営業します。

「なんとかするしかないが、戸惑いはすごくある。新たな麺で再出発になる」(満龍 佐藤さん)

 老舗製麺会社の突然の事業停止。

 その余波がどこまで広がるのか懸念されます。


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