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ダムづくりから転身…"酒が飲めない三代目"手がける人気角打ち&専門店「酒商たかの」高野洋一さん #BOSSTALK

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「料理人ではない」"主役はお酒"のアテ 年間100回…思いの丈語る銘酒会も

「主役はお酒」としながら、アテもインパクト十分

「主役はお酒」としながら、アテもインパクト十分

――経営の改善はどこから手をつけたのですか?
 日本酒や焼酎を気軽に体験する場所がない。そこで気軽に1杯数百円から飲める日本酒・焼酎の店を出しました。

――すごく素敵なお店ですよね。あれでわたしもお酒との向き合い方が変わった。冷蔵庫がざっと並んでいて、お酒を自分で取る。なぜか金券で支払う。つまみが、普通の居酒屋とは全然違う。お酒を引き立てるためのもの。インパクトがすごい。
 やっぱり僕らは"酒屋"なので料理人ではない。飲食店でもない。僕らができることって限られてる。あくまでも主役はお酒。お酒を最大限楽しくおいしく飲むための"アテ"を考案しました。

ブレークのきっかけの一つとなったプロレス銘酒会

ブレークのきっかけの一つとなったプロレス銘酒会

 イベントも企画しました。僕はずっと小学校のときからプロレスっ子。そしてプロレス好きってめちゃめちゃいるんですよ。隠してるけど。その人たちが気軽に自分の思いの丈を熱く語ってもこっちは引きませんっていう場を作ろうと「プロレス銘酒会」を開きました。

 20~60代が来てくれて、結構びっちり埋まったんですよ。みんなで肩を組んで、1・2・3・ダーってやったときに、めちゃめちゃ面白かったんですよ。

――何か突破した感ありますね。
 多分そこで僕もちょっと光が差したんじゃないかなと思います。好きなものとお酒をかけ合わせ、展開していくわけですよね。年間100回やりました。3日に1回やろうって言って。

「開店が間に合わない」謝罪のため"父と息子と3代で丸刈り"…大反響

開店の遅れをわびるため3代で丸刈りに。これが予想外の大反響

開店の遅れをわびるため3代で丸刈りに。これが予想外の大反響

――そこから札幌で店増やしていく中で大変なこととかあったんですか?
 店舗のオープンが自分で決めておきながら、間に合わない店がありました。これやばいぞとなりました。

 謝罪するには丸刈り。1択でした。ただ僕のボウズじゃ足りないので、うちの二代目の社長の父にお願いして、それでも2人では不足していると思い。当時2歳ぐらいの息子も巻き添いに。二代目、三代目、四代目が丸刈りで間に合いませんでしたとポスターやDMで配り、SNSでもすごい反響ありました。

――お酒が飲めないことは、酒店を経営するのにネガティブに作用しませんか?
 確かにネガティブな面はかなり大きい。それをちょっとずつ受け入れ、僕にしかできない酒屋像とはなんぞやっていうことを考えました。

 僕はお酒が飲めない。これはもうゆるがない事実。お酒のおいしさに気づいてない方々の気持ちも僕は分かる。ここの立ち位置で酒店を展開していこうと決めました。この体質はやっぱり偶然かもしれないけど、与えられた価値というか、ギフトと感じています。

――札幌市手稲区にも出店しましたよね。
 手稲区は過去にも専門店がなかったんです。中央区まで行くのは大変だと思い、僕らが近くに行きました。近くにいたら行ったら割と来てくれるんじゃないのという単純な発想です。

――そこで「手稲山」というその土地のお酒を作られました。地元の山をシンボルを冠したお酒。本当においしいお酒でした。
 僕らは小樽から手稲にお邪魔させてもらってます。手稲区に根ざした酒店でありたい。シンボルとしてやっぱり日本酒を提供したい。日本酒の96%水。手稲区はがすごく豊富。それを汲み上げ何百リットルも酒蔵に送りました。

好きなこと×酒で表現…"酒大国"になった北海道への思い

「北海道は酒大国」と語る高野さん(写真左)と廣岡キャスター(右)

「北海道は酒大国」と語る高野さん(写真左)と廣岡キャスター(右)

――高野さんがボスとして大事にしていることは?
 スタッフにも各々絶対好きなことがあるんですよ。趣味だったりとか。その好きを自由に、お酒とからめて表現してくださいとは常に言ってます。

――北海道に対する思いは?
 北海道は酒大国になり始めています。ワインでは今まで取れなかったブドウが取れたり、日本酒だと酒米が北海道でものすごく品質の良いものが取れ始めたり。ウイスキーもいろんな企業さんが北海道にやってきたり。僕らは1つずつ丁寧に飲み手に届けていきます。