「お腹が空いていた」納骨堂に現れた64歳女→お供え物を次々とバッグに→住職が引き止めると涙ぐみ謝罪→住職が「警察に通報しない代わりに免許証を見せて」と伝えると「落としたので探しに」と話し逃走〈札幌市〉
納骨堂に現れた女。
一直線にお供え物の前へ行くと…手を伸ばしました。
「防犯カメラがとらえていたのはこちらに供えてあったお菓子などを次々とバッグに入れる女の姿でした」(福岡百記者)
カメラに映っていたのは北海道十勝地方の幕別町に住む無職の64歳の女です。
2025年8月、札幌市厚別区の寺に供えられていたコーヒーや菓子など計7点(計2400円分)を盗んだ疑いがもたれています。
「足早に回りを気にしながらも一目散にお供え物の方に手を差し伸べていたので一度や二度ではないのかな」(禅聖寺住職 斉藤秀光さん)
被害に気づいた住職などが女を引き止めると…
「申し訳ありません。お腹が空いていたので盗んでしまいました」(64歳の女)
涙ぐみながら謝罪したという女。
しかし、住職が警察に通報しない代わりに免許証を見せるよう言うと、態度が急変したといいます。
「どこかで落としたので探しに行く」(64歳の女)
そう言って寺から出ると車に乗り込み逃げたということです。
「妻は隣の部屋でお供え物を持って行ってもらおうということで準備をしていましたし、私もその女性が涙ぐんで謝罪をされていた姿を見て信じていました」(斉藤さん)
善意を踏みにじり逃走した女は事件から約1か月後の10月7日に逮捕されました。
女は調べに「食べ物が欲しくてお供え物を盗んだ」と容疑を認めています。
警察によりますと北海道内ではほかの寺でも供え物やさい銭を盗まれる被害が相次いでいて、警察は女が十数件に関与しているとみて調べています。
「仏教には因果応報という教えのお言葉がございます。今後良い行いを重ねていただきたいなという風に思っております」(斉藤さん)