「有期懲役刑の最長を科すほかない」旭川女子高校生殺害で内田梨瑚被告に懲役27年の判決「被害者自ら落下でも殺人は成立」―法廷に男乱入『こんな判決おかしいだろ』異例の裁判に【内田梨瑚裁判詳報9】
■懲役27年の判決…男の乱入「こんな判決おかしいだろうが」
6月22日。判決が下される重要な日に内田被告はこれまでと変わらない落ち着いた様子で法廷に現れた。
「主文 被告人を懲役27年に処する」
内田被告に下された判決は検察の求刑通りの懲役27年。
内田被告自身も傍聴席も特に動揺する様子やざわめくこともなく、判決理由に移った。
その時、法廷の外では、何かぶつぶつと話しながら、廷内に向かっていく男の姿があった。
男は、手荷物検査を実施していた職員の横をすり抜け、声をかけられてもお構いなし。
小窓から廷内を覗いて中を確認すると、職員を無視して突然廷内へ侵入した。
次の瞬間、廷内では男の叫び声が響き渡り、判決理由の読み上げが行われている静かな廷内の空気は一変。男はすぐに取り押さえられたが、廷内から外に向かって「誰か!110番!」という声が相次ぎ、現場は騒然となった。
男は取り押さえられたあとも「こんな判決おかしいだろうが」「家族が報われないだろうが」「死刑だろうが」「27年なんて生ぬるいこと言ってんじゃねえよ」と叫び続けた。
一度休廷した裁判は45分後に再開。何事もなかったように裁判は閉廷したが傍聴した人の中には恐怖が残ったままだった。
傍聴人は「怖かった」「びっくりした」と声を震わせながら手をぎゅっと握りながら当時の気持ちを話した。
内田被告は一切動じる様子を見せなかったが、弁護士によると、「びっくりした」と話したという。
■判決は検察の求刑通りに…なぜ
判決理由の主なものは以下の通り。
「被害者自ら落下した、被告が押して落下させた、のいずれであっても、殺人の実行行為にあたると認められる」
「被告の行為は被害者の人格と尊厳をふみにじる残虐で卑劣なものである」
「動機は自己中心的で酌量の余地は一切ない」
「法廷で謝罪の言葉を述べたことや若年であること、前科前歴がないことを考慮しても有期懲役の最長の27年を課するほかないと判断した」
検察の主張がほとんど認められる形となった。
事件から2年2カ月が経過し、一審判決が言い渡された。
検察、弁護側ともに即日控訴はしなかったが、今後の動向が注目される。

















