【道内初の線状降水帯】交通機関への甚大な影響続く…JR根室線では線路下の土砂が流出など複数個所で被害 札幌と釧路結ぶ特急が運休や部分運休に…急がれる復旧 時期の目途は…?
屋根がはがれ、むき出しになった木材。
窓や外壁が大きく壊れています。
「ドーンとぶつかったような音がしましたね。建物自体が揺れたので最初地震かなと思って飛び起きた」(被害にあった住民)
北海道新ひだか町では、21日午前1時半ごろ、突風の影響で住宅10件以上に被害が発生。
割れたガラスで3人が軽いケガをしました。
21日気象台は突風の調査に入り、22日に突風の原因は特定できなかったとし、突風の強さは風速50メートルと推定されると発表しました。
新ひだか町で突風が発生した3時間後、十勝の豊頃町から釧路市付近に非常に活発な雨雲「線状降水帯」が発生。
道内では統計開始以来、初めての発生となり、釧路市音別付近では、1時間に約80ミリの猛烈な雨を観測しました。
12時間で180ミリを超える大雨となった釧路市音別では川が増水し、一部の川は氾濫が発生。
周辺の道路も冠水し、740人に避難指示が出ました。
「線状降水帯って今までニュースで見ていたけど、まさか実際に合うとは思わなかった」(住民)
線状降水帯の大雨によりJR根室線の池田と釧路の間で、線路下の土砂が流出するなど大きな被害が出ています。
線路下の土砂が、人の背丈程にえぐられている所も。
「数百メートルのエリアに渡って被害が点在している箇所もあります」
「橋梁上に流木が堆積しています。流木に押されて線路が変形しているのが確認できている」(JR北海道 鉄道事業本部 渡辺一也 工務部 部長)
JRは会見で、復旧の目処はたっておらず、当面の間、運転見合わせが続くと説明しました。
この影響で、札幌と釧路を結ぶ特急おおぞら12本と根室線の普通列車33本が運休や部分運休となります。
帯広と釧路の間は、代行バスが運行します。
「代行バスが出るのが今分かったので、それで(帯広へ)行こうかな」(利用客)
JRは学生の通学利用が多い白糠と釧路の間は、早めに復旧したいとしています。