【実際の詐欺音声公開】宇宙飛行士を名乗り「酸素が足りない」警察官かたり「共犯関係にあったのでは」…“思考停止”に陥り思わず騙される 北海道の特殊詐欺の被害13億円に迫る_撃退した女性も
しかし、後から考えると不審な点もありました。
「今から東京に行くのは難しい?」(警察官をかたる男)
「そうなんです。ただ、絶対に逃げたりしません。取り急ぎ札幌中央署に自分から行きます」(被害にあった男性)
「いや『行きます』じゃなくて! 趣旨は重々伝わっているし、私もあなたがそういう人じゃないと分かってきた」(警察官をかたる男)
調べに応じるため警察署に出向くというのを、なぜか必死に止めようとしたのです。
このあと、検察官を名乗る男から電話があり告げられたのは「金融庁があなたの口座が犯罪に使われたか確認するためにお金が必要だ」というものでした。
無実を証明したい一心で、指定された口座に500万円を振り込んでしまいました。
騙されてしまう心理
なぜ、人はだまされてしまうのでしょうか。
心理学の専門家は。
「初めて聞くような話をされるとある種の思考停止状態になってしまい、だんだんと本当のことのように思えてきてしまう。冷静に判断することができにくくなり、結果としてだまされやすい心理状態になる」(明星大学 藤井 靖 教授)
詐欺見破った女性の警戒心
警察官をかたる電話を、詐欺だと見抜いた人も。
「私の名前や住所を言っていた。びっくりした、やっぱり詐欺だって」(詐欺を見破った70代女性)
函館市に住む70代の女性は京都府警を名乗る男から電話を受けましたが、すぐに怪しいと感じました。
「『1人なんですか?』などといろいろ聞いてきた。『なんでそんなことを聞くんですか?』と言ったら、『大事な話をしなければならない』と。それ自体もおかしいと思った」(詐欺を見破った70代女性)
女性は疑ってかかる姿勢が重要だと感じました。
「私たちが思うより個人情報は漏れていると思う。だから電話が来ても信用しないで、必ず家族や友人に相談した方がいい」(詐欺を見破った70代女性)
特殊詐欺、あなたは見破れますか? すぐに相談を。