稚内空港でANA機が重大インシデント…鳥防除作業車両が走行中の滑走路に着陸試みる〈パイロットが滑走路情報を得ることを失念〉運輸安全委員会が調査へ_北海道稚内市
北海道稚内市の稚内空港で、全日空のグループ会社「ANAウイングス」が運航する航空機が、作業車両が走行していた滑走路に着陸しようとしたとして、国土交通省航空局が重大インシデントに認定したことを8月21日に発表しました。
8月20日午前11時15分ごろ稚内空港で、全日空4841便(新千歳空港発・稚内空港行)が、鳥の追い払い作業などを行う作業車両が走行する滑走路へ着陸しようとしました。
作業車両が全日空機に気づき、滑走路から退避している間に、着陸したということです。
全日空によりますと、当時、稚内空港周辺における積乱雲の発生と発雷情報を受けて、パイロットが経路を変更する作業を行っていました。
パイロットは滑走路に障害物がないことを確認していましたが、航空管制運航情報官から滑走路の情報を得ることを失念していたということです。
全日空機には乗客乗務員あわせて74人が乗っていましたが、ケガ人はいません。
一方、飛行記録の確認に必要な部品を取り外す作業が発生し、3便が欠航しました。
国土交通省航空局は、航空法の「他の航空機等が使用中の滑走路への着陸又はその試み」にあたるとして重大インシデントに認定。今後、運輸安全委員会が調査する方針です。